[フィリピン] セブのオフィススペース取引、マニラ首都圏外でトップ

2024/04/01


総合不動産サービス会社コリアーズ・フィリピンによると、セブは、マニラ首都圏以外のオフィススペース取引において優位性を保っています。



コリアーズ・フィリピンは、2023年の地方オフィススペース取得面積はセブが65,800㎡でトップ、2024年には72,000㎡に達すると予測しています。マニラ首都圏以外では、セブがアウトソーシング企業や多国籍企業にとって引き続き最も選ばれるロケーションであると見られています。



一方で、新規供給により空室率は高止まりしており、この流れは2024年も続くと予想されています。同社によると、2023年には60,200平米のオフィススペースが新規竣工を迎え、第4四半期時点の空室率は20.4%でした。2024年には、107,900平米というほぼ倍のオフィススペースが竣工を迎えることで、空室率は21.3%とわずかに上昇すると予想されています。



コリアーズは、シェアードサービス、ヘルスケア企業、その他の多国籍企業が、セブのオフィススペース成約に貢献する可能性が高いと見ています。オフィス不動産の合理化もまだまだ進んでいるものの、2024年にはプラスの正味成約面積が拡大する傾向になるとみています。



このような状況にもかかわらず、コリアーズによると、セブのオフィス市場はテナント寄りの状況が続くとしています。テナントにとっては、より質の高いオフィスビル、熟練した労働力プール、改善されたインフラを活用するチャンスとなるはずです。コリアーズは、家主に対して、稼働率の向上に積極的に取り組み、より質の高いビルを開発して、目の肥えたテナントの需要に応えるべきだと提言しています。



(出所:Colliers Philippine

(画像:UnsplashのOrbital 101 Studioが撮影した写真)