[ベトナム] ホーチミンシティの経済成長3つのシナリオ

2021/09/13


ベトナムの2つの大学が、ホーチミンシティの今年の経済成長について3つのシナリオを描いています。



ベストシナリオでは、経済活動が9月15日から再開され、ホーチミンシティの今年のGDPは0.85%縮小するにとどまるというものです。


ワーストシナリオは、Covid-19の感染の波が9月末まで続いて、「ニューノーマル」へ移行するのが10月下旬となれば、ホーチミンシティのGDPが13.48%縮小するというものです。



中間のシナリオは、感染拡大を続けるCovid-19の波が9月15日には制御できる状態になり、「ニューノーマル」が10月にも確立されれば、ホーチミンシティのGDPが1.74%の縮小となるとみられています。



これらのシナリオをまとめているのは、ベトナム国家大学ホーチミン校 経済法律大学(University of Economics & Law)とほチミンシティ国家大学の銀行技術開発研究所(HCMC National University’s Institute for Development & Research in Banking Technology)です。



同リサーチは、2つの仮定に基づいています。1つ目は、ホーチミンシティと近隣の省が、Covid-19の第4波を9月中にほぼ制御し、ニューノーマルのもと社会経済活動が10月に再開できることです。2つ目は、コロナワクチンの接種の大規模接種が進み、ホーチミンシティと近隣の省の人口の7~8割が今年の第4四半期初めまでには2回の接種を、ベトナムの人口の7~8割が12月までに少なくとも1回の接種を終えるというのです。



研究者たちは、国家のタイムリーなサポートがなくては、今後ホーチミンシティと南部の失業率が急増するだろうと述べています。



研究者たちは、政府および地元当局に対して、減税、投資・雇用・必要不可欠品への支出増をすべきだと提言しています。



ホーチミンシティには、工業団地や外資企業が集まり、何十年にもわたってベトナムの経済の中心地となっており、常に国の予算回収目標が大きく割り振られてきました。



市内で確認されたコロナ感染者数は25.8万人を超え、何度か社会隔離措置を実施されています。最新の社会隔離措置は、9月15日まで延長されています。8月23日より、市内の制限はさらに強化され、現在は特定の人しか外出できないことになっています。




(出所:VNExpress

(画像:Photo by Warren Wong on Unsplash )