[ベトナム] ADBベトナムの成長見通しを下方修正

2021/07/23

[ベトナム] ADBベトナムの成長見通しを下方修正


アジア開発銀行(ADB)は、コロナ第4波がベトナムの回復を妨げるとして、2021年のベトナムの国内総生産(GDP)成長見通しを、4月の予測6.7%から5.8%に下方修正しました。


ベトナムの経済成長率は、パンデミックからの世界的な回復により輸出が伸び、2020年前半期の1.8%から加速して、今年前半期は5.6%となりました。

 

しかし、現在のコロナウイルスの波がサプライチェーンを混乱させ、成長率の高い省や都市で社会隔離措置が長引いています。これが、物の流れに大きく影響し、2021年の経済活動を限定的なものにしています。

 

ADBのレポートでは、アジア域内の複数の国で、新たなコロナウイルスの感染の波が起こっていることから、アジア開発途上国のGDP予測を4月の7.3%からやや引き下げて7.2%となっています。

 

香港、韓国、シンガポール、台湾といった新興工業経済地域(NIES)を除いて、アジア開発途上国の成長予測は、2021年が7.5%、2022年が5.7%となっています。4月の予測はそれぞれ、7.7%と5.6%でした。

 

ADBのチーフエコノミスト澤田康幸氏は、「アジア・太平洋地域のコロナパンデミックからの回復は進んでいます。しかし、感染の再拡大、新たな変異種、そして一様でない各国のワクチン接種状況を受けて、その道のりは不安定なものになるでしょう。」と話しています。


「封じ込めとワクチンに加えて、貿易、製造、観光といった、段階ごとの戦略的な経済活動の活性化が、回復をグリーンで、包括的で、強靭性のあるものにするためのカギとなるでしょう。」

 

多くの国で感染は続いており、Covid-19パンデミックが、域内の見通しの最大のリスクとなっています。

 

(出所:Vietnam Plus

(画像:Photo by Tron Le on Unsplash )