[フィリピン] Airbnbの経済貢献は約1248億円

2023/10/05


英国の調査会社オックスフォード・エコノミクスの調査によると、世界的なホスピタリティ・プラットフォームであるAirbnbはフィリピンに大きく貢献しています。その活動は、フィリピンの2022年のGDPに8億4,000万ドル(約1,248億円)の貢献をし、10万3,800人近い雇用を支えています。



また、Airbnbが委託したこの調査によると、Airbnbのゲストが昨年、フィリピン国内での飲食、小売、交通サービスに支出した金額は、合計8億7,600万ドル(約1,301億円)になりました。一方、国内観光客の支出額は、4億4,500万ドル(約661億円)でした。



Airbnbの東南アジア、インド、香港、台湾担当ゼネラルマネージャーであるアマンプリート・シン・バジャジ氏は、「フィリピン国内でAirbnbを利用した旅行によるGDPと雇用の両方への経済的貢献は、強力な経済波及効果を生み出し、旅行者が旅行先を体験する上で中心的な役割を果たすことの多いショップ、レストラン、バー、カフェなどの地元ビジネスの成長を可能にし、地元の人々の雇用機会を創出しました。」と述べています。



一方、オックスフォード・エコノミクスのアジア経済コンサルティング担当ディレクター、ジェームス・ランバート氏によると、Covid-19パンデミック以降、旅行行動には2つの「顕著なシフト」があり、フィリピンの観光セクターの再生においてAirbnbが「極めて重要な役割」を担っていることを示していると指摘しています。



シフト1.都市部を離れ田舎へ

「Airbnbは、都市を離れて田舎のコミュニティへ旅行するというシフトも含め、フィリピンの旅行・観光業界を再構築するトレンドの中核を担っています。」とバジャジ氏は言います。



「旅行が分散化することで、より多くの旅行先で経済効果が共有され、地方や農村部への経済的貢献が可能になります。この分散はAirbnbのホストによって推進され、様々なコミュニティに経済的機会を生み出しています。」



シフト2.長期滞在の増加

もうひとつの新たなトレンドは、柔軟な勤務形態、特にロックダウンの期間中の、長期滞在の増加です。ランバート氏は、長期滞在旅行の増加は、「Live and Work Anywhere(好きなところに住み、好きなところで働く)」現象に象徴されると述べています。


バジャジ氏は、フレキシブルな働き方が可能にした、2020年以降の長期滞在セグメントの成長は、Airbnbの「Live and Work Anywhere」プログラムに支えられ、より長い期間滞在し、一回の旅行あたりの支出額が高いゲストの誘致に役立っていると述べています。



国内の観光産業が回復してきていることを受けて、バジャジ氏は、「政府や地域社会と協力し、公平で包括的かつ持続可能な方法で観光経済を再建することを約束する」とコメントしています。




(出所:Business Mirror

(画像:Image by Peggy from Pixabay)