[マレーシア] クランバレーの成人のワクチン接種ほぼ完了

2021/09/09



マレーシアのクランバレー(*)と呼ばれるエリアの、ワクチン接種を受けることができる成人のほぼ全員が、2回の接種を終えました。Covid-19ワクチン供給・アクセス保証特別委員会(JKJAV)が発表しています。

(*)クアラルンプールを中心に隣接する市や町を含めたマレーシアの都市圏


「国家Covid-19免疫プログラム(National Covid-19 Immunisation Programme)」の情報にによると、クランバレーの成人人口の97.1%が完全にワクチンを接種済みで、国平均の68.8%を超えました。


全人口に対する割合では、クランバレーの住民の71.1%が完全にワクチン接種済みということで、Covid-19の「集団免疫」のために設定された目標80%に近づいてきています。


クランバレーのワクチン接種率は、連邦直轄領ラブアンの成人人口の完全ワクチン接種率96.4%を超えました。ラブアンは、国家回復計画(National Recovery Plan)のフェーズ4に最初に移行したエリアです。


クランバレーのワクチン接種が一気に進んだのには、7月末の「Ops Surge Capacity」と題された運動によるもので、8月初めまでにすべての成人住民に少なくとも1回目の接種を終えることを目標にしていました。


ワクチン接種率がもっとも低いのはサバ州で、成人人口の45.2%が完全にワクチン接種済みです。ワクチンの登録率が最低なのもサバ州で、ワクチン接種の登録をしたのは住民約半数、53.6%です。


サバ州に次いで低いのは、クランタン州とケダ州で、それぞれ成人人口の49.1%、49.7%がワクチン接種済みとなっています。


全体として、マレーシアは2021年9月6日までに313,751回分の接種を実施しました。


より感染力の高いデルタ株を前に、ロックダウンを繰り返してもなかなか成果に結びつかなくなってきていることから、連邦政府は、ワクチンを国のCovid-19パンデミックに対する防波堤と位置づけています


しかし、保健省の最近の統計では、完全にワクチン接種をしても感染のリスクがあることを示しており、保健当局は国民に対してCovid-19の予防策を引き続き実施するように促しています。


9月6日時点、保健省は、17,352件の新規感染者数のうち、34.1%がワクチン接種済みの人であったと公表しています。


また、9月6日時点の入院、ICU治療が必要な重症者のカテゴリーに区分される268人の患者のうち、28.7%がワクチン接種済みだということです。



マレーシアで使用が認められているワクチンには、モデルナ(米)、ファイザー(米)、カンシノ(中国)、ヤンセン(米)、アストラゼネカ(英)、シノファーム(中国)、シノバック(中国)です。



(出所:Malaymail、Covid19 Vaccine Tracker

(画像:Image by Wilfried Pohnke from Pixabay)