グリーンビルの開発で知られるアルタランド社（Arthaland Corporation）は、不動産プライベート・エクイティ投資会社のアーチ・キャピタル社（ARCH Capital）と提携し、マカティで60億ペソ（約138億円）の高級住宅プロジェクトを開発中です。

アルタランドのプレスブリーフィングの情報によると、アルタランドがこのプロジェクトの持ち分の60％を、アーチ・キャピタルが40％を保有するということです。

「エルリア（Eluria）」と命名されたこのプロジェクトは、3ベッドルームと5ベッドルームのユニットがたった37戸というプライベートな空間で、ユニット価格は平米当たり54万ペソ（約125万円）*ということです。

3ベッドルーム（288平米）のノースレジデンスが17戸、3ベッドルーム（294平米）のサウスレジデンスが17戸、5ベッドルーム（579平米）のガーデンレジデンスが2戸、ペントハウススイート（580平米）が1戸です。

プライバシーを重視して、フロアに1～2戸のユニットを配置します。ガーデンレジデンスとペントハウスはそれぞれ1フロアを占め、その他のフロアにはノース・レジデンスとサウス・レジデンスが入ります。また各ユニットに専用エレベーターが設置されるということです。

アルタランド社の販売・賃貸業務、プロジェクト・マーケティング、プロパティ・マネジメント担当上級副社長のオリバー・L・チャン氏は、37戸しかないため、良いコミュニティを醸成できるように慎重に購入者を選んでいるところだと述べました。

チャン氏によると、富裕層の「エンプティ・ネスター」と呼ばれる子どもたちが巣立った後の夫婦をターゲットに、エルリアは主にエンドユーザー向けに販売されるが、一部は投資家向けです。すでに11戸が売却済みだということです。

エルリアが他の高級開発物件と一線を画すのは、最高級のコンシェルジュ・サービスです。

オランダのインターナショナル・バトラー・アカデミー（TIBA）を通じて10週間の集中トレーニング・プログラムを受ける国際的な訓練を受けたホスピタリティ・ディレクターによるパーソナライズされた細やかなサービスを提供するとしています。

TIBAは世界で最も革新的なバトラー・サービス研修機関です。これまでに、王室、富裕層、高級ホテルやリゾートなどの一流顧客のためにバトラーを養成してきました。

エルリアはマカティ市レガスピ・ビレッジのラダ通り沿い、国内有数のビジネス街の中心に位置しており、小売店や商業施設、洗練されたレストラン、文化的な観光地、医療施設、世界クラスの機関へ簡単にアクセスすることができます。

1階はロビーとエントランスがあり、駐車場は8フロア分（各戸3台、5ベッドルームユニットには5台）、アメニティフロアが1フロア、住居フロアが20フロアと、屋上デッキがあります。

アメニティには、2レーンの温水海水レジャープールとラッププール、屋内子ども用プレイルーム、ファンクションホール、屋上デッキのポタジェガーデンなどがあります。

また、近隣各所まで無料シャトルサービスも用意されています。送迎エリアは建物の奥まった場所にあり、セキュリティとプライバシーが強化されています。

プロジェクトは昨年2022年11月に着工し、最近、最初のコンクリート打設を行いました。完成は2026年の第2四半期を予定しています。

総合不動産サービス会社コリアーズによると、2023年第1四半期、首都圏で発売されたコンドミニアム全体の約40％を1,200万ペソ（約2,760万円）以上の高級～超高級セグメントと呼ばれる価格帯のものが占めました。コリアーズは、このようなプロジェクトの需要を支えるのは、潜在的なキャピタルゲインに期待する投資家やエンドユーザーだと指摘しています。また、高級・超高級プロジェクトは、インフレに対する有効なヘッジの手段ともみなされています。市場に投入されるこれらセグメントのプロジェクトが増える中、コリアーズはデベロッパーに対し、高級アメニティや一流のコンシェルジュサービスといった特徴をアピールすべきだと提言しています。

*1PHP＝2.3円で計算

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（出所：Manila Bulletin、Colliers）