2021/07/05
[フィリピン] アルタランド、さらなるプロジェクトを視野に
上場不動産デベロッパー、アルタランド(Arthaland)は、コロナウィルス大流行にも負けず、今年も新プロジェクトの立ち上げを続けます。
2021年6月末に行われた同社の株主総会で、アルタランドのハイメ・ゴンサレス社長は、「当社の力強いファンダメンタルズと弾力性のあるオペレーションが、パンデミック中も、しっかりと前を見据えて、物件の取得や新規物件の販売開始など、長期的な視点で物事をみる自信を与えてくれました。」と語っています。
ゴンサレス社長は、アルタランドは、5年で売上を5倍にするという目標を維持して、昨年も販売開始に向けて新規プロジェクトの準備を進めてきたと述べています。
セブ・ビジネスパークの新しいレジデンシャル開発、ルシーマ(Lucima)についても、今年の第3四半期までには、販売開始の準備が整いそうだということです。
ルシーマは、国内初の、複数の認証を取得予定のレジデンシャル高層物件です。
総床面積は約28,000平米で、263戸の住戸が入ることになっています。
アルタランドは、マカティ市のレガスピ・ビレッジにも、今年の第3四半期までに持続可能なラグジュアリーレジデンシャルの販売開始をするための準備を進めています。こちらは、総床面積14,600平米で、37戸のレジデンシャルユニットが入る予定です。
ゴンサレス社長によると、同物件は「低密度、複数認証取得の超高級開発で、大型の限定デザイナーレジデンスになる」ということです。
社長は、ASEAN(東南アジア諸国連合)グリーンボンド上場、グリーンファイナンス、そして永久優先株売り出しにより、パンデミック前の期間に、50億ペソ(約114億円)の資金を調達しています。
調達した資金は、ルシーマとマカティのレジデンシャルプロジェクトのための不動産取得に用いられることになっています。ゴンサレス社長は、これらのプロジェクトにより、5年間で売上5倍という成長目標を達成するために必要なポートフォリオが完成する、と話しています。
ゴンサレス社長はまた、同資金を、初期資産の取得にも利用することにしています。こちらは、アルタランドの現在の成長プログラムを超えた今後の供給物件や、セブ・エクスチェンジやサヴィヤ・ファイナンシャル・センターといった特定のグリーンプロジェクトの資金として繰り入れていく考えです。
アルタランドの2021年第1四半期の収益は、パンデミックの影響が長引く中、前年同期の5億7,700万ペソ(約13億円)から22%減少して4億4,900万ペソ(約10億円)となりました。
一方で、2021年第1四半期の純利益は、税制改革法CREATE法の施行により、法人税率が以前の30%から25%に引き下げられたことなどを背景に、前年同期の3,800万ペソ(約8,629万円)から3億5,400万ペソ(約8億円)へと大幅に増加しました。
(出所:Manila Times)
(画像:Photo by Hitoshi Namura on Unsplash )
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