[オーストラリア] 住宅価格、4月も上昇を維持

2024/05/07


情報分析サービス会社コアロジックが発表したところによると、オーストラリアの住宅価格は、4月も上昇を維持しました。特にアフォーダブル市場(手頃な価格帯)が急上昇したようです。



オーストラリアの4月の住宅価格は、堅調なペースで上昇しました。金利や生活費の上昇を懸念に慢性的な供給不足が勝り、よりアフォーダブル価格帯の住宅の価格上昇に牽引されました。4月の全国住宅価格は0.6%上昇し、2月と3月の上昇ペースを維持しました。



4月は、パースで2.0%、アデレードで1.3%の価格上昇がありました。いずれもよりアフォーダブルな価格帯の市場でした。シドニーの価格は0.4%上昇した一方で、メルボルンは0.1%下落しました。コアロジック社は、ほとんどすべての州都で、市場の低価値帯がより強い伸びを記録していると指摘しています。 国内では粘り強いインフレが続いており、金利が高止まりする懸念が高まっていますが、住宅価格は需要と供給のミスマッチによって支えられている可能性が高く、この状況は当面変わりそうになさそうです。



コアロジック社は、月次の住宅販売動向は季節性が高いが、季節性の低い6ヵ月間の動向は11月の利上げ以降、比較的横ばいで推移しており、住宅販売は昨年11月の周期的ピークを通過したように見えると述べています。過去3ヵ月間の推定販売件数は、昨年同時期を8.6%上回り、過去5年平均を約5.1%上回っています。しかし、金利が低下基調に転じるまでは、値ごろ感の悪化とセンチメントの低下が相まって、販売量は伸び悩むと思われる、とコアロジック社は述べています。




(出所:New Straits TimesCoreLogic

(画像:UnsplashのUrlaubstrackerが撮影した写真)