2022/08/09
フィリピンデベロッパー業界大手のアヤラランド(Ayala Land Inc.)は、市況が不透明として、設備投資計画を削減して、100億ペソ(約243億円)の土地取得取引を2023年まで延期します。
アヤラランドは、当初の900億ペソ(約2,190億円)から、2022年に支出する設備投資を800億ペソ(約1,947億円)に抑えることにしています。
アヤラランドの最高財務責任者(CFO)アウグスト・セサル・ベンゾン氏は、「土地の所有者が果たすべき条件や選考条件があります。もちろん、私たちは厳しい交渉を行っています。」とレポーターに対して述べています。
「焦る必要もありません。おそらく来年には、合意に至ることができるでしょう。」
前半期に支出された302億ペソ(約735億円)の設備投資のうち、45億ペソ(約110億円)が土地購入に充てられ、支出されました。アヤラランドは当初、年間予算の15%に相当する135億ペソ(約329億円)を今年土地取得に充てる計画でした。
アヤラランドは、Covid-19パンデミックによる市場低迷にもかかわらず、不動産価格は回復力を持ち続けているため、アヤラランドは値引き交渉に苦戦するかもしれません。
リーチュウ・プロパティ・コンサルタンツ(Leechiu Property Consultants)によると、ハイエンドの土地価格は高止まりしており、公衆衛生の危機において「価値の保存手段」となっていると言います。
アヤラランドのCEO、バーナード・ディ氏にとっての希望の兆しは、特に過去15年ほど、投機による不動産価格の上昇が少なかったことです。
「不動産価格の崩落を見ているわけではありません。不動産価格が崩落するときはいつでも、キャンセルがたくさん出るときです。」とディ氏はレポーターに語っています。
アヤラランドのレジデンシャル販売は、1月から6月までで9%減の274億ペソでした。しかし、全体の収益は9%増の533億ペソ(約1,298億円)になりました。モール、ホテル、商業用物件販売が増えました。該当期間中の利益は34%増の81億ペソ(約197億円)になりました。
ゾベル財閥のコングロマリット、アヤラ社の不動産部門であるアヤラランドは、販売促進するために支払期間を延長したりしています。
リーチュウ・プロパティ・コンサルタンツのデータから、プレセールの物件の頭金を減額したり、分割払いの期間を物件によっては2倍にしたりしています。
ディ氏は、より柔軟な支払い条件を2022年後半期も続けると述べています。また、後半期の成長を牽引するのは、商業およびレジャーセグメントだと予想しています。
(出所:Business Inquirer)
(画像:Photo by Sian Labay on Unsplash)
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