[フィリピン] 中央銀行:インフレ目標超えるも政策金利は据え置き

フィリピン中央銀行(BSP)の金融政策決定会合(Monetary Board)は、2021年2月11日、政策金利を据え置くことを決定しました。

[フィリピン] 中央銀行:インフレ目標超えるも政策金利は据え置き


フィリピン中央銀行(BSP)の金融政策決定会合(Monetary Board)は、2021年2月11日、政策金利を据え置くことを決定しました。
 

2021年2月11日の金融政策決定会合で、BSPの翌日物借入金利(RRP)を過去最低レベルの2%に、翌日物貸出金利を2.5%に、翌日物預金金利を1.5%に据え置きとなりました。
 

▼フィリピンの翌日物借入金利推移(過去5年)(出所:Trading Economics



同銀行がFacebook上で行ったバーチャル会見で、BSPのベンジャミン・ディオクノ総裁は、肉や野菜といった主要食物の供給サイドの要因と、国際的な原油価格の上昇により、今年はインフレーションが進むだろうと述べました。
 

こういった要因がありながらも、ディオクノ総裁は、価格の上昇幅は、供給上の制約が解消されれば落ち着いてくるだろうと述べています。
 

また、2024年までのインフレ率目標レンジ2~4%について、金融政策決定会合もまた、インフレ率が目標レンジ内に収まるだろうと見ているようです。
 

アフリカ豚熱の影響でインフレにアップサイドのリスクを与える可能性がある一方で、ディオクノ総裁は、パンデミックにより低迷する需要がこれを相殺する形になるだろうと述べています。
 

「最近の活動や市場心理の指標を見ているとやや改善が見られるが、コロナウイルスの変異種が出現したこと、集団予防接種プログラムに遅れが出る可能性があることで、経済の回復、成長への見通しは緩やかなものになるだろう」とも述べました。
 

BSPの緩和的な金融政策スタンスは、通貨当局がインフレ率を制御できる範囲内にとどめていることが前提だとして、ディオクノ総裁は、この見方が政府の財政政策や市場心理を支えていると加えました。
 

「政策金利決定会合は、政府当局と足並みをそろえ、緊急的に非貨幣的な介入を行って、全てのフィリピン人が世界的に見ても競争力のある価格の食物を手にすることができるようにする、また、そのために供給サイドの要因がインフレ与える影響を軽減するよう支援していくことを強調している」と述べています。
 

同じ会見の中で、BSPのフランシスコ・ダキラJr.副総裁は、金融政策決定会合は今年の政府の平均インフレ予測を3.2%から4%に引き上げましたが、2022年の予測は、2.9%から2.7%に引き下げました。


ダキラ副総裁は、インフレ率は、今年後半にかけて、農産物・肉製品の供給を高めるよう介入することで、再び目標レンジ内に収まると予想しています。
 

供給サイドの要因により、4か月連続でインフレ率は上昇し、2021年1月には政府の目標レンジを超える4.2%を記録しました。


▼フィリピンのインフレ率推移(出所:Trading Economics

(出所:Philippines News Agency

(トップ画像:Image by Gerd Altmann from Pixabay )