2020/11/20
[マレーシア] 2021年予算:失業した航空業界労働者8,000人に5,000万リンギット
マレーシア政府は、Covid-19パンデミックの結果、人員削減の対象となった航空業界の労働者8,000人のスキルアップと配置換えのために5,000万リンギットを割り当てることを発表しました。
2021年予算演説の中で、テンク・ザフルル財務相は、パンデミックによる被害を最も受けた業界の一つである観光業界の影響を和らげる目的だと説明しています。
「政府は、観光業界、特に航空会社が、最も大打撃を受けたセクターの一つであることを認識しています。」と述べています。
テンク・ザフルル財務相はまた、地元のエコツーリズム業界を盛り上げるために、国立公園内のツアーガイドとして、地元およびマレー半島の先住少数民族であるオラン・アスリのコミュニティに500の新しい職を割り当てることも発表しています。
国内の主要観光地の修繕やメンテナンス工事のために5,000万リンギットも用意されています。さらに、トレンガヌ、マラッカ、サラワク、およびヌグリ・スンビランの文化ビレッジのインフラ整備と振興のために、2,000万リンギットが割り当てられています。
テンク・ザフルル財務相はまた国内観光のアイコンとして、スルタン・アブドゥル・サマド・ビル、カルコサ・スリ・ネガラなど国の建物遺産の保存のために1,000万リンギットを割り当てることも明かしています。
また、マレーシアの医療観光業のポテンシャルを認識し、国内の医療観光業の振興のためにMalaysian Healthcare Travel Councilに対して3,500万リンギットが割り当てられます。
さらに、政府は、個人医療サービスの輸出にかかる所得税免除を、査定年度2022年まで延長することにしています。
観光収入に大きく依存するサバ州の、ホーカー(屋台)をめぐる懸念に対応すべく、サバ州の商人・ホーカー約20,000に対して、1,000リンギット相当のGeran Khas Prihatin(*)を出すことにしています。
(*)Geran Khas Prihatin(GKP)とは、マレーシア政府が立ち上げた、対象となる中小・零細企業に対する一時的な資金サポート。
財務相によると、GKPは、サバ州のタクシー運転手、配車サービス、レンタカー、ツアードライバーに対して支給されるということです。
加えて、観光業に従事する企業のキャッシュフロー問題に対応するため、2020年4月から9月までの6か月間、コロナの影響を受けた企業に対して、人材資源開発基金制度(HRDF: Human Resources Development Fund)に対する納付の免除も発表しています。
(出所:Malay Mail)
(トップ画像:Photo by Fabian Blank on Unsplash )
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