[マレーシア] 三菱地所、三井物産、サイム・ダービーがクランに建売倉庫を開発

2022/09/01


スランゴール州のバンダール・ブキット・ラジャ工業ゲートウェイ(BBRIG)に、複数テナントを収容する建売倉庫(RBW)の基礎工事が始まりました。


スランゴール州クラン市のバンダール・ブキット・ラジャにある約16万平米のフリーホールドのBBRIGは、マレーシアのデベロッパーであるサイム・ダービー・プロパティ(Sime Darby Property Bhd)、三井物産、三菱地所の共同開発です。


BBRIGは、グレードAのアメニティを持つ10区画で構成されており、入居するテナント(荷主企業・物流企業)の要望に沿った用地・設備を兼ね備えた物流施設を設計・建設・運営し、定期借家契約に基づき賃貸で提供する「ビルド・トゥ・スーツ型(BTS)」サービスと事業者に対する土地リースを行います。


このRBWプロジェクトの完成は、2023年後半期が予定されています。


サイム・ダービー・プロパティによると、バンダール・ブキット・ラジャは、高品質な物流商品、インフラ、世界規模のサプライチェーン管理の高まる需要に対応する市場性があります。


バンダール・ブキット・ラジャは、新クランバレー高速道路、連邦高速道路、KESAS高速道路、西岸高速道路といった主要高速道路でのアクセスが可能です。





これらの高速道路は、クラン港やクアラルンプール国際空港はもちろん、サイム・ダービー・プロパティが所有する、スランゴール州のエルミナ市、セレニア市、ヌグリ・スンビラン州のニライ市などにある工業不動産とのアクセスも可能にしています。


RBWプロジェクトは、すでにCEVAロジスティクスやSLングといった物流テナントからすでにプレリースを獲得しています。これら2社で、2階建ての倉庫の約45,250平米の床面積を占有予定です。


このプロジェクトは、BBRIGでは3番目のプロジェクトで、グローバルサプライチェーンにソリューションを提供することを意図しています。テナントのオペレーションや技術的なニーズに適応するためのインフラを備えるだけでなく、輸送の際の道路へも便利なアクセスとなっています。


竣工BTSプロジェクト2件(約35,700平米)はすでに埋まっており、1つ目のプロジェクトは2020年にセンヘン・エレクトリック(KL)(Senheng Electric (KL) Sdn Bhd)に引き渡し済み、2つ目のプロジェクトは、レスチャコ社(Leschaco (Malaysia) Sdn Bhd)とCEVAロジスティクスに2021年に引き渡しされています。


サイム・ダービー・プロパティ社のグループ・マネージング・ダイレクター、アズミール・メリカン氏によると、物流・工業で使用されるモノの需要は依然として堅調です。



「クライアントのニーズに合ったソリューションをこれからも提供していきます。ロケーションでいうと、BBRIGは周辺のエコシステムにうまく溶け込んでおり、海港・空港や近隣の住宅エリアとを結ぶ道路網へのアクセスも便利です。」と述べています。


三井物産(マレーシア)の児島大司社長は、CEVAロジスティックスやSLングといった国内外の第三者物流企業と一緒に仕事ができることは光栄なことだと述べています。


残り2つのプロジェクトは、倉庫・配送設備、コールドチェーン物流、第三者物流事業者を含む見込みテナントと交渉中だということです。




(出所:New Straits Times

(画像:Photo by Adrian Sulyok on Unsplash)