2021/07/20
[フィリピン] セブのIT-BPM、パンデミックでも元気
セブは、メトロマニラ外では国内最大のアウトソーシングハブです。セブ市のセブITパークは、大規模アウトソーシング企業が入り、何十万という雇用を生み出しています。
セブの情報技術ビジネス・プロセス・マネジメント(IT-BPM)業界は、経済がコロナウイルス大流行でつまずく中でも、その弾力性を証明しています。
インドのBPO企業ウィプロ・フィリピンのカントリーヘッド、アシーム・ロイ氏は、セブIT-BPM協会が主催したサミットでこのように述べました。
「パンデミックは、セブ市とセブ州が貢献できるものはなにか、世界的なトレンドにどこまでうまく順応できているか、のリトマス試験紙となりました。」
コロナウイルスは、多くの業界を様変わりさせ、IT-BPM業界については特に、どのように稼働するかについて柔軟性を広く採用することが求められるようになりました。
多くのBPO企業は、パンデミックが事業をどのように継続していくかについて大きな変化をもたらしたことで、従業員に在宅勤務やより柔軟な働き方を認めたりしています。
様々な課題にもかかわらず、フィリピンIT&ビジネスプロセス協会(IT and Business Process Association of the Philippines (IBPAP) )は、アウトソーシング業界は2020年も23,000人ほど採用を伸ばし、全体では132万人の雇用を生み出しています。
不動産コンサルタント会社コリアーズ・インターナショナル・フィリピンは、これは主に、Eコマースや医療など弾力性のあるアウトソーシング業界が、メトロマニラはもちろんセブでも、多くの仕事を生み出したことによると説明しています。
セブでは、IT-BPM業界が2020年に採用したのは18万~19万人と言われています。2年前の17万人から増加しています。
ウィプロのロイ氏は、セブが世界でもトップクラスのアウトソーシング先として、抜きんでる能力があると自信を見せています。
「セブのIT-BPM業界は、より強く、よりしなやかになっています。」
ロイ氏はまた、セブがメトロマニラ外では国のIT-BPMの主要投資先になっており、ステークホルダーが総力を挙げて業界を前に進めようとしているので、「さらなる変貌を遂げリードする存在になりうる」と言います。
セブの長所とは
コリアーズによると、セブは、労働力、インフラ、そしてビジネスコストの点での競争力の高さから、メトロマニラ外で人気のビジネスの場となっています。
アウトソーシング及び投資に関するアドバイザリー業務を行う米国ソロンズの2021年調査の結果によると、世界で最も魅力的なアウトソース先トップ100でセブは52位に入りました。
ソロンズの調査基準には、才能・スキル・品質、ビジネス・カタリスト、コストおよびインフラ、革新および資本などがあります。
コリアーズ・フィリピンのジョーイ・ボンドック氏は、このコロナの期間以降も、メトロマニラ以外にオープンスペースを探す企業、特に医療や技術系の企業など、より高付加価値のアウトソーシング企業にとっては、良い候補となるだろうと述べています。
メトロセブでナレッジ・プロセス・アウトソーシング事業を行っている会社には、グーグル、テック・マヒンドラ、キューネ・アンド・ナーゲルなどがあります。
2021年第1四半期、セブでは相当のオフィス取引があり、24/7インタッチ・フィリピン、アルデサBPO、ノキアやフィリピン人間居住・都市開発省を含む、アウトソース会社、従来の会社によるものでした。
これらの取引の多くが、セブ市のセブ・ビジネス・パークのものでした。
(画像:Image by Gerd Altmann from Pixabay )
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