[フィリピン] セブ・ランドマスターズとNTT都市開発子会社が住宅タワー開発で提携

2023/09/28


フィリピンの上場不動産デベロッパー セブ・ランドマスターズ社(CLI)とNTT都市開発の子会社 NTT UD Asia Pte. Ltd (NTTUDA、本社:シンガポール)は、フィリピンのセブ市における住宅タワーの開発で提携し、新たな合弁会社を設立します。



CLIが証券取引所への開示の中で述べたところによると、両社は現在、フィリピン競争委員会(PCC)への正式な届け出を準備しているところで、新合弁会社「CLI NUD Ventures, Inc.」についてPCCの許可を得る予定です。



今回、2社はセブ市で高級住宅タワーを開発する契約を締結したことで、新会社の設立するに至りました。



NTTUDAは、NTT都市開発の子会社で、東南アジアでオフィスビル、住宅、その他の複合開発などの商業施設の国際的デベロッパーです。



一方、CLIは、ビサヤ諸島とミンダナオの主要16地域で116を超える開発プロジェクトを展開する不動産デベロッパーです。現在の住宅ポートフォリオは、37,000戸以上、1,200億ペソ(約3,140億円)相当です。



ポートフォリオに含まれるプロジェクトには、プレミア・マスターズ、ガーデン・シリーズ、カサ・ミラ、ヴィラ・カシータ・レジデンシャルなどがあります。



2023年前半期のCLIの連結純利益は、前年同期の16億ペソ(約42億円)から32%増の21億ペソ(約55億円)となりました。



総合不動産サービス会社のコリアーズ・フィリピンは、セブについて、マニラ首都圏以外では最大の住宅エリアだとコメントしています。マニラ首都圏のコンドミニアム在庫が15万1,000戸なのに対し、セブは2022年末時点で6万7,200戸に到達しています。



コリアーズは、国内デベロッパーに対して、セブのエンドユーザーや投資家が理想とする商品タイプを徹底的に洗い出すことを推奨しています。また、今回のような合弁事業を通じて開発されるプロジェクトの人気の高まりがもたらすチャンスをつかむべきだとも提言しています。



その理由として、合弁によるプロジェクトは、地場ディベロッパーが商品の差別化をするのに役立つだけでなく、外国企業の専門知識を最大限に活用する良い機会だからだと述べています。また、目利きのある投資家は、高級アメニティや値上がりの可能性を好むので、そういった面をアピールしていくのが良いだろうとコメントしています。



(出所:Business World OnlineColliers

(画像:UnsplashのLukenn Sabellanoが撮影した写真)