[フィリピン] 中部ルソンのインフレ率、2018年以来最高の7.9%

2022/08/23


2022年7月、中部ルソン地方のインフレ率は7.9%にまで上昇し、2018年1月以来、域内で最高レベルに達したと、フィリピン統計局の地域統計サービスオフィス(PSA-RSSO)は発表しました。


この数値は、2021年7月の3.8%からは4.1パーセンテージポイント、2022年6月の7.5%からは0.4パーセンテージポイント高い結果となりました。


中部ルソン地域のインフレ率は、ダバオ地域の8.6%、ザンボアンガ半島地方の8.3%に続いて、3番目となりました。


一方で、イスラム教徒ミンダナオ自治地域のバンサモロ自治地域は、最も低い3.6%、続いてマニラ首都圏の5.1%でした。


国の年間インフレ率は上昇を続け、2022年6月には6.1%、7月には6.4%を記録しました。


7月のインフレ率の上昇について、PSA-RSSOの担当者は、主に食料(7.3%)およびアルコール以外の飲料(6.7%)の上昇率に起因していると述べています。


続いて、住宅・水道・電気・ガス・その他燃料が10.5%、輸送費が19.3%でした。


同様に価格が上昇した商品群には、アルコール飲料&タバコ(11.2%)、衣類・履物(3.1%)、家具・家庭用設備・定期的な家のメンテナンス(2.9%)、健康(2.6%)、レクリエーション・スポーツ・文化、その他の物・
サービス(3.9%)でした。


一方で、上昇率が減速したのは、米(3.1%)、野菜・イモ類・プランテーン・料理用バナナ・豆類で8.6%でした。


前月と価格上昇率が変わらなかったのは、教育サービス0.1%と金融サービス0.0%でした。


地方食品インデックスの年間成長率は、2022年6月の7.1%から上昇し、7月には7.7%を記録しました。


食品インデックスが上向き傾向ですが、統計局は、主に砂糖・製菓・デザート類(17.4%)、とうもろこし(12.3%)、魚類・その他シーフード(10.8%)の増加が原因だと分析
されています。


一方で、国家経済開発局(中部ルソン)の地方ディレクター、ジーナ・ガクサン氏は、家庭の購買力を保つためには、食品のインフレを制御する必要があると述べています。家庭の支出の中で食品の割合が最も大きいからです。


ガクサン氏は、基本的な物資の供給と価格を管理するために、政策的な介入が実施されることになっていると述べています。




(出所:Philippines News Agency

(画像:Photo by Nithin P John on Unsplash)