2022/07/11
ベトナムがグリーン成長目標を達成しようと思うと、不動産業界における変化が不可欠です。専門家によると、不動産業界は建設作業で世界の二酸化炭素排出量の40%を生み出し、世界で産出された電力量の36%を消費しているといいます。
不動産サービス会社サヴィルズ(Savills)は、建設業界での脱炭素化推進の国際イニシアチブGlobal ABCの「2021年建物と建設のためのグローバル・ステータス・レポート」を引用し、2020年には、不動産および建設業界が世界の最終エネルギー消費量の36%、エネルギー関連CO2排出量の37%を占めたと述べています。
また、建設活動は、毎年の総CO2排出量の27%を占めているということです。
サヴィルズのジェネラル・ディレクター、トロイ・グリフィス氏は、不動産が環境に最も大きな影響を与える分野だと言います。
2021年末、ベトナム政府は、2050年に向けた2021年~2030年のグリーン成長に関する国家戦略を承認しました。そこでは、天然資源およびエネルギーを経済的かつ効率的に利用することで循環型の経済モデルを適用して、国の成長モデルをよりグリーンな経済へと転換していくこと、持続可能なインフラを開発することでより高い成長の質を求めていくこと、それにより競争力を高め、環境に与える悪影響を減らしていくことを目標としています。
サヴィルズの世界リサーチダイレクター、ポール・トステヴァン氏によると、都市ではまたグリーン基準に適合したオフィスビルの数はあまり多くないが、グリーンな不動産を開発するためのいい機会を投資家に与えてくれていると述べています。
トステヴァン氏と同じく、サヴィルズのアース・ディレクター、クリス・カミング氏も、オフィスの未来を引っ張るのはテナントと投資家だと強調します。投資市場では、グリーン認証を受けたオフィスビルの激しい競争が見られるようになると語ります。
カミング氏は、グリーン目標を追求する都市では、建設段階で排出される二酸化炭素への注目が高まっており、新しい現代的な設備を整えることを優先する動きが高まっているということです。
(出所:Vietnam Plus)
(画像:Photo by Francesco Gallarotti on Unsplash)
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