[フィリピン] SEC、シティコア他のIPOとアルタランドの株式売り出しにOK

2021/12/06


フィリピンの証券取引委員会は、シティコア・エナジーREIT(CREIT)およびフィガロ・コーヒー・グループ(Figaro Coffee Group,Inc.)の新規株式公開と不動産デベロッパー「アルタランド(Arthaland Corporation)」の優先株の売り出しにOKを出しました。

 


証券取引委員会は、CREITの普通株式6,545,454,004株、フィガロ・コーヒー・グループの普通株式5,011,005,003株、アルタランドのシリーズD優先株最大600万株の登録届出を有効と判断しました。




CREIT


CREITは、シティコア・リニューアブルエナジー・コーポレーション(Citicore Renewable Energy Corporation (CREC) )とシティコア・ソーラー・タルラック1社(Citicore Solar Tarlac 1, Inc)をスポンサーとする不動産投資信託(REIT)です。

 


IPOには、一次売り出し1,047,272,000株(1株当たり3.15ペソ)と、二次売り出し1,741,660,000株が、株主CRECから売り出され、応募超過オプション最大418,339,000株となっています。

 


株式は、フィリピン証券取引所(PSE)のメインボードで上場、取引されます。

 


CREITは、一次売り出しで31.7億ペソ(約71.4億円)調達する予定で、資金はブラカンと南コタバトの物件の取得に使用されるということです。

 


一方で、CRECは二次売り出しの収益をすべて受け取ることになっています。オーバーアロットメントオプションが完全に行使される前提で、66.1億ペソ(約148.8億円)に上る見込みです。

 


この収益は、2009年不動産投資信託法(共和国法No.9856)の改正後の施行規則に則って、フィリピン国内に再投資されることになります。

 


オーバーアロットメントオプションが完全に行使される前提で、CREITの発行済み株式の49%は新規の株主が、51%は既存株主が保有することになります。

 


法律に則って、CREITは、年間の分配可能利益の少なくとも90%を配当として株主に再分配することになります。分配可能利益とは、会社の当期純利益に、未実現損益、減損損失、その他項目が国際的に公正妥当と認められた会計基準に従って調整されたものです。

 


REITの資産の売却から得られた収益で、売却の日から1年以内に再投資されたものは除かれます。

 


売り出しは、2021年11月26日から12月3日までで、PSEへの上場は12月13日が予定されています。

 


CREITは、社名変更前はエンフィニティ・フィリピン・リニューアブル・リソーシーズ(Enfinity Philippines Renewable Resources, Inc.)といって、収益を生む再生可能エネルギー関連の土地や電力の利用のために使用される物件といった不動産をメインに取り扱います。

 


CREITは、クラーク・デベロップメント社から賃貸した土地に建設されているクラーク・ソーラーパワープラントを保有しており、25年のリース契約の満了は2039年9月となっています。




アルタランド

 

アルタランドは、最大400株のシリーズD優先株を売り出します。売り出し価格は1株あたり500ペソで、優先株最大200万株の募集超過オプションがあります。

 


 募集超過オプションが完全に行使されたとすると、アルタランドは、売り出しにより29.6億ペソ(約66.6億円)調達予定です。

 


追加売り出しによる収益は、シリーズB優先株の償還、ならびに子会社への追加投資に使用されます。

 


優先株のPSEへの上場は11月29日が予定されています。



(出所:Philippines News Agency