2022/05/25
サバ州のメヌンボクとラブアンの中間地点に位置する、広さ約237.55ヘクタールのダート島(Daat Island)が、今週公売にかけられます。公売の通知は、売却を担当する清算会社により発出されました。
これは、島を所有していたポテンシ・ベルナス社(Potensi Bernas Sdn Bhd.)が清算手続に入ったためです。
公売は、2022年5月27日の朝11時、サバ州ルヤンのコラム通りを少し入ったボルニオン・センターで行われます。
最低公売価格は1億2,150万リンギット(約52リンギット/平米)、ダート島は「現状有姿で」売却されます。
ダート島の公売はもともとは2021年6月30日に予定されていましたが、2021年9月10日に変更されていました。
昨年の地元の新聞によると、当時の最低公売価格は1億3,500万リンギットだったということです。
ダート島は、999年リースで、リースの満期は2853年12月31日です。
この島の所有権が最初に発行されたのは1856年で、当時のラブアン領主(1856年~1861年)ジョージ・ワレン・エドワーズが、ジョン・ギャヴァロン・トリーチャーとクラレンス・クーパーに対して、ビクトリア女王の名のもとに発行したものです。
ダート島沖では、2011年に、ガス貯蔵、製造工場、コンテナヤード、精製所、商業、住宅、ホテルからなる総合石油コンプレックス30億リンギットの開発計画が承認されました。
連邦領省は、その下部組織であるラブアン社を通じて、ダート島の経済を活性化すべく、島を石油とガスのハブにしようと計画していました。
サバ州を拠点とするRGガス&ケミカル(RG Gas and Chemical)と中国を本拠とする珠海ウィンベース・インターナショナル・ケミカル・タンク・ターミナル社(Zhuhai Winbase International Chemical Tank Terminal Co Ltd)が提携して行う、このダート島プロジェクトは、3,000もの建設関連雇用を生み出すはずでした。
しかし、ダート島の周囲は浅い泥水と言われており、石油・ガス産業には適さないということで、計画は白紙になりました。
2019年、近隣国のソブリンウェルスファンドが、ラブアンの経済を活性化させるべく、ラブアン社に120億リンギットの提案書を提示しました。
その当時、ラブアン社の上級役員は、マレーシアのニュース「ニューストレーツタイムズ」に対して、提案書には、新しいマルチ貨物港とラブアンとサバを結ぶ橋、それぞれ40~50億リンギットの建設と、ダート島の観光開発が含まれていると語っていました。また、120億リンギットというのは、長期的な投資で、当該ソブリンファンドは真剣に投資を検討していると話していました。しかし、それ以降話の進展はなかった、とニューストレーツタイムズは報じています。
(出所:New Straits Times)
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