2023/08/02
フィリピンの財務大臣は、米国が最近さらなる金融引き締めを行ったものの、フィリピンは利上げサイクルを一旦停止する余裕があると述べました。
ベンジャミン・ディオクノ財務大臣は、週次のメディア向けブリーフィングで、「追随する必要はないと考えています。これは私の見方であり、インフレなど他の指標もモニタリングしていかなくてはなりません。」と話したとロイターが報じています。
中央銀行のベンチマーク金利を決める金融政策決定会合(Monetary Board)が次回開催されるのは8月17日です。ベンチマーク金利は、去年の5月以降、合計425ベーシスポイントの利上げがあり、現在6.25%となっています。
ディオクノ財務大臣は、今年第4四半期には、インフレ率が中央銀行の目標幅である2%から4%に戻ってくると見込んでいます。
総合インフレ率は、6月、5カ月連続で下降を続け5.4%となりました。前半期のインフレ率は7.2%でした。
フィリピン中央銀行(Bangko Sentral ng Pilipinas)エリ・レモロナ総裁は、コアインフレ率は依然として高く、上振れリスクもあることから、消費者物価を抑える戦いに勝利したと宣言するのは時期尚早であると述べています。
ディオクノ財務大臣は、米・連邦準備制度理事会の利上げが国内外の経済にどのような影響を与えるか吟味し、データに基づいた決定を行うと述べています。
連邦準備制度理事会は、7月26日、0.25%の政策金利引き上げを全会一致で決め、今後のデータによってはさらなる利上げの可能性もあるとしています。
(出所:Reuters)
(画像:UnsplashのDmitry Demidkoが撮影した写真)
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