[フィリピン] 4つのアヤラモールが改修へ

2024/02/22


フィリピンの大手デベロッパー アヤラランドは、グループ戦略の一環として、国内有数のショッピング街にあるモールの再開発・改修を行います。



対象となるのは、マカティのグロリエッタ(Glorietta)とグリーンベルト(Greenbelt)、ケソンシティのトリノマ(TriNoma)、セブのアヤラ・センター(Ayala Center)です。



アヤラランド上級副社長のマリアナ・ゾベル・デ・アヤラ氏は、ターゲットとなる市場とニーズの見直しを行ったと述べています。今回の改修に含まれるのは、ファサードの改修、モール内のナビゲーションの改善、顧客エンゲージメントの改善などです。



変更の大部分は、見た目と雰囲気を刷新することです。また、屋外スペースの在り方を見直し、本当の意味で使えるスペースにしていく予定です。



アヤラランドによると、これら4つのモールの再開発を2年にわたって段階的に実施していくことにしています。



アヤラランドは、「持続可能性」「多様性」「デジタル化」による変革的な成長をテーマに2028年までに国のGDP成長率の2倍の速さで成長すること、つまり純利益を2倍にするという中期目標を掲げています。成長率にすると年間成長率は15%前後の計算です。



総合不動産サービス会社コリアーズ・フィリピンは、マニラ首都圏に新しいモールが完成するのはもちろんだが、消費者の嗜好の進化に対応するために、既存の小売スペースを改装する必要性についても指摘しています。コリアーズは、モール開発業者に対して、より多くのモール利用者を誘致し、より多くの消費を促すために、ライフスタイル志向の小売コンセプトを取り入れるだけでなく、顧客に提供する小売ミックスを慎重に評価すべきだと提言しています。また、モール運営者に対しては、コワーキングスペース運営者を入れられないか検討したり、消費者の往来を促進するイベントを開催したりすることで、スペースを革新することを検討すべきだとしています。コリアーズは、特に今年はマニラで大規模な新築モールの完成が見込まれているが、小売スペースの改装や再開発により、モール運営者は空室率の大幅な上昇を食い止めることができるはずだと述べています。




(出所:Philstar, Colliers

(画像:UnsplashのSian Labayが撮影した写真)