2018/09/05
2018年8月グローバル市場見通し
JLL社より、2018年8月グローバル市場の見通しが発表されましたのでご紹介します。
注目すべき5つのトレンド
1.不動産市場は健全な2018年に向かって順調
グローバル不動産市場は、経済・政治的リスクが高まる中、年初の勢いを維持しています。投資および法人賃貸は、ここ10年以上で一番高いレベルにあります。この調子で、2018年通年でのパフォーマンスも、昨年の素晴らしい結果に見合うものになるだろうと予想されています。
<2018年の見通し>
■資本価値 4~5% 増加中
■賃貸料 3~4% 増加中
■開発 18% ピークに達する
■空室率 11.9% 上昇中
■リース 41百万㎡ 安定的
■投資 7,150億USドル 堅調
※リース、空室率、開発、賃貸料、資本価値はオフィスセクター関連です。2018年通年の予想数値です。資本価値、賃貸料および開発の数値は、パーセンテージの変動です。グローバルの空室率=%、リース規模=百万㎡、投資規模=USドル。(JLL、2018年7月)
2.投資家の不動産に対する関心は衰えず
投資家の需要は上昇傾向で、不動産向けの配分も増加中です。人口動態の変動やテクノロジー関連のトレンドもまた、物流やオルタナティブセクターへの関心を高める要因となっており、全体として投資活動の成長を持ち上げている状態です。
3.アジリティ(敏捷性)とテクノロジーへの重点強化がフレキシブルスペースの増加を支える
リースが世界的に好調、成約率も第2四半期としては、2007年以来の最高水準にあります。コワーキングおよびフレキシブルスペースのプロバイダが、需要としてはトップを維持しており、企業の姿勢がフレキシビリティ、アジリティ、テクノロジーを重視する方向へ変化しているのもあり、米国ではリースの35%をコワーキングとフレキシブルスペースが占めています。
4.物流スペースに対する需要が世界的に堅調に推移
世界の物流市場は減速する兆しを見せません。堅調な需要により、新規供給があるものの、空室率は記録的に低い状態に保たれています。質の高いスペースを求めて競争が激化、賃料の上昇に拍車をかけています。この状態は、今年いっぱい続くものとみられています。
5.リテールは新しい差別化の方法を模索
多くの市場において、小売店の需要は依然として選択的で、従来の小売店が店舗型のポートフォリオを縮小し続ける中、パフォーマンスのよい既存の店舗に集中しています。これにより、家主は、小型の店舗に新しく空いてしまったスペースに入ってもらえるような機会を広げる一方で、自らの差別化の方法を模索しています。
(出所:JLL)
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