[ベトナム] 第2四半期のホーチミンシティの不動産市場の見通し暗め

2022/05/26


ベトナム政府が規制を強化したことで、プライマリ市場も中古市場も需要が減速気味です。


不動産ポータル「Batdongsan.com」は、2022年4月の同プラットフォームでの土地・住宅の検索数が、前年同期比で8~9%減少していると報告しました。


コンサルタント会社DKRAベトナムによると、土地市場も減速し、4月の取引はありませんでした。


関係者によると、ホーチミン市内に別の市を作ろうと郊外各区が計画していることに加え、場所によっては土地の分譲許可を付与するのを停止したこともあって供給が限られていることから、価格が高騰したことによりスランプが起きているということです。


この暗い見通しは、ホーチミン市のアパートメント市場にも影を落としています。2022年第1四半期、市内のアパートメント販売は前期比で68%減少して1,385戸となり、過去1年で最も少ない数字となりました。


一方で、ニュース「VnExpress」が5月初旬に行った調査では、金利にかかるインセンティブが終了したことで返済負担が増え、財政的に困難な状態に陥った投資家がアパートを売却するケースが増えていることも分かっています。


デベロッパー各社がプロモーションや割引を通して市場を刺激しようとしましたが、信用引き締め、高まる金利、そして値段の高騰により需要も冷え込んでいます。


アナリストの中には、長期化する弱気市場の始まりの予兆ではないかと、市場のモニタリングを呼びかける者がいる一方で、ここ近年のブームの後、市場の再調整のためには減速が必要なのだと唱える者もいます。





(出所:VnExpress

(画像:Photo by Tuan Nguyen on Unsplash )