[ベトナム] ホーチミンシティのアパートメント販売は過去6年で最低、価格は最大15%上昇

2022/01/25


ホーチミンシティのアパートメント価格は前年比で10~15%上昇しましたが、2021年の販売は2015年以来最低レベルとなりました。



不動産サービス事業者DKRAベトナムの2021年の住宅市場に関するレポートによると、ホーチミンシティで2021年に販売されたアパートメントは10,749戸でした。一方で、2020年は15,200戸、2019年は23,000戸、2015年~2018年の平均は25,000~36,000戸でした。昨年の販売戸数は、供給量の79%でした。



DKRAベトナムは、このような高値・低流動性は、わずかな供給から来るものだと分析しています。投資家が、アフォーダブルセグメントを無視して、徐々にハイエンド/高級住宅セグメントにシフトしたことを理由として挙げています。



プライマリー市場におけるアパートメント価格の上昇には、増加する投入原価も関係しています。



2021年、22件の不動産プロジェクト(新規9件、運営中のプロジェクトの新フェーズ13件)で合計13,583戸のアパートメントが発売されましたが、2020年から23%減となりました。供給・需要ともに、過去数年と比べると急激に減少し、2015年以来最も低いレベルとなりました。



グレードA(ハイエンド)アパートメントが市場をリードし、供給の72%、販売の69%を占めました




平米当たり3,000万ドン(約15万円)未満のグレードCのアパートメントは3年連続で不足状態となっています。一方で、超高級アパートメントは平米当たり約4億ドン(約200万円)という新記録を打ち立てました。



DKRAベトナムによると、ホーチミンシティのアパートメント市場は2021年、供給と需要のミスマッチ(ハイエンドアパートメントの過剰供給、低価格アパートメントの不足)、プロジェクトの許認可関連の問題、そしてコロナウイルスの感染拡大と、過去5年で最も厳しい状況に直面しました。



アパートメント供給がわずかなことで、価格は上がり、複雑なパンデミックの状況が、住居用・投資用にアパートメントを購入しようとする人の需要を冷え込ませました。



DKRAベトナムは、パンデミックが2021年の第4四半期あたりのように落ち着けば、経済活動は回復し、プロジェクト許認可関連の法的な問題も解決し、住宅供給と需要は改善してくるだろうと予想しています。しかし、地価は上昇しており、材料価格も上がっているだけでなく、金融・建設・販売コストも上がっていることから、住宅価格を下げるのは依然として厳しいだろうと述べています。



(出所:VNexpress