2020/11/10
[ベトナム] 供給不足でホーチミンの住宅価格上昇中
不動産コンサルタント会社JLLのレポートによると、2020年第3四半期、ホーチミンシティの土地付き物件の価格は、新規供給不足から前年同期比15%となりました。
高級セグメントの価格は、前年同期比14.7%、前期比3.1%上昇し、平米あたり5,337USドル(約56万円)となりました。
Covid-19の第二波は、資金にあまり余裕がない短期的な投機家を不動産市場から排除するという、重要な役割を果たしました。
土地付きの住宅で450,000USドル(約4,730万円)未満のものは、多くの関心を集めました。多くの人が賃貸用または将来の値上がりを期待して購入したものです。
450,000USドル(約4,730万円)以上するものの需要はあまりありませんでした。
コンドミニアム市場では、ライセンスの問題と融資基準引締めが主要な課題となっています。
バイヤーは、購入資金がないというよりは、最適なオプションが見つからないがために、ユニットを買うのが困難になっています。
一方で、デベロッパー各社は、既存の新築コンドプロジェクトが不足しているおかげで、利益を増やす上で有利な立場にあります。
新築コンド市場は、今後も供給不足により上昇を続ける見込みです。
高級セグメントは今後10%、ハイエンドおよびミドルセグメントは5%程度、前年から価格が上昇するとみられています。
アフォーダブルセグメントの価格上昇は2%程度と緩やかでしょう。
新築市場の供給不足と市場全体の価格が上がる傾向にあることから、中古市場は活気が出そうです。
新築市場での選択肢が少ないため、エンドユーザーは、完成済み物件や建設の進捗が良いものが見つけられる中古市場に流れるでしょう。
2020年第4四半期には、約300~400戸が販売開始され、通年では2,500戸となる見込みです。ホーチミンシティが土地使用権と建設ライセンスの付与の引き締めを行ったため、前年比で40%減となります。
限定的な供給と高い需要から、新築市場の価格は今後も上昇を続けると見られています。
(出所:Vietnam Investment Review)
(トップ画像:Image by Rene Desenik from Pixabay )
もっと詳しく知りたい方はこちら