[インドネシア]ジャカルタ、ジョコウィとインフラの影響

2018/08/16


ジャカルタ、ジョコウィとインフラの影響
 


ジャカルタは、控えめに言っても、あちこち動き回るのは難しい都市です。Go-jekやGrabといった配車サービス会社は、ブルーバードやエクスプレスといったタクシーサービスを称賛しますが、渋滞は依然として深刻な問題です。公共交通機関を使うというオプションも、不十分なエクスプレスバスのネットワーク(Transjakarta)、通勤電車の路線が一本、あとはものすごく古い市バスのネットワークに限られてしまします。しかし、これが来年変わろうとしています。


ジョコ・ウィドド(ジョコウィ)大統領が2014年に就任、彼の公約の一つが、インフラへの投資強化でした。インドネシア全土において、新しい有料道路、発電所、空港、海港といった形で実施されてきましたが、その中でも最もニュースとして価値がありそうなプロジェクトは2つ、ジャカルタにおけるライトレイルトランジット(LRT)とマスラピッドトランジット(MRT)です。これらのプロジェクトは、次回の大統領選を前に、両方とも2019年初旬に完成見込みです。


(1) MRT(マスラピッドトランジット)

MRTは、南ジャカルタから、市内中心部にあるホテル・インドネシアのラウンドアバウトまでCBD(中心業務地区)を通り抜ける形になっています。MRTに直結または近接した商業施設のビルなどは、その他よりもよい業績をあげているようで、デベロッパーや投資家はMRTにアクセスのよい場所に注目しています。MRTの路線上のほとんどの場所は、すでに住むのに最適な場所と考えられており、好ロケーションという要素は、MRT網の完成を前に、すでにある程度まで住宅価格に組み込まれています。

■M1南北線
南北線は2段階に分けて建設がすすめられます。MRTフェーズ1とフェーズ2が完成すると、MRTはTrasjakartaと合わせて、ジャカルタ住民の交通の60%をカバーできると見込まれています。路線1(フェーズ1、フェーズ2ともに)の北部は、現存のTransjakarta路線1の延長となっています。

  • ・フェーズ1:最初に着工。ルバック・ブルスとブンダランHIを結ぶ15.5kmで、13駅(7つが高架駅、6つが地下)。2010年9月、インドネシア運輸省が計画を承認し、入札を行った。フェーズ1の完成は2019年が見込まれている。
    ・フェーズ2:南北線をブンダランHIからカンプン・バンダンまで延長し(7つが地下駅、1つが地上駅)、フェーズ1の運行開始後にオープン予定(当初案の2020年から前出し)。

■M2東西線
2路線目は東西を走り、ブカシのチカランからタンゲランのバララジャまでを結ぶ予定。87kmに伸びるこの路線は、ブカシと東ジャカルタの境界にあるウジュン・メンテンとラワ・ベベックエリアを通る予定。この路線は、フィージビリティスタディの前段階です。運行開始は2025年を目指しています。

(出所:Wikipedia

(出所:mrt jakarta


(2) LRT(ライトレイルトランジット)

大ジャカルタ都市圏の南部や東部といった離れた地域と都心部を結ぶLRTはどうでしょうか。LRTは大ジャカルタ都市圏各地からの所要時間を、交通状況により1.5時間から2時間かかっていたところを30~40分に短縮する見込みです。これにより、今まで不便だった地域も一晩にして便利な場所になる可能性があるわけで、国内外のデベロッパーもすでにこれらの地域に対する需要の伸びを見込んでいます。

(出所:Wikipedia

JLL社は、これらのインフラ関連の取り組みを背景にした不動産市場の今後の動きに期待しているといいます。ジャカルタのMRT、LRT沿いはこれからも注目です。

(出所:JLL