[フィリピン] 2023年1月~8月の入国者数、目標の76%達成

2023/09/11


2023年1月から8月30日までにフィリピンを訪れた外国人旅行者は363万人に達し、政府が掲げる2023年目標480万人のほぼ76%をすでに達成する形になりました。



観光省(DOT)のクリスティーナ・ガルシア・フラスコ長官は、1-8月の数字はすでに2022年通年の入国者数を上回っていると述べています。一方で、コロナ前の2019年の1-8月の入国者数560万人を35.71%下回っています。



1月から8月30日までの総入国者数のうち、外国人観光客は322万人(91.42%)で、残りの311,727人は海外在住フィリピン人(海外に永住するフィリピンのパスポート保持者)でした。入国経路については、観光客のうち約362万人は空路で、16,680人は海路でした。



国別では、韓国からの入国者が最も多い93万5,849人で、引き続きトップでした。次いで米国(62万9477人)、日本(19万3676人)、中国(17万3319人)、オーストラリア(16万7689人)、カナダ(15万2080人)、台湾(13万902人)、イギリス(10万6807人)、シンガポール(9万5986人)、マレーシア(6万4367人)でした。



外務省(DFA)が中国人観光客向けの電子ビザ(e-visa)プラットフォームを導入したことで、DOTは今年の入国者数目標の達成に楽観的な見方をしています。外務省は8月24日、上海でe-visaウェブサイト(https://visa.e.gov.ph)を開設しました。



外務省のヘンリー・ベンスルトJr.領事担当次官補は、開設の際、記者団に対し、外務省は上海で同プラットフォームのベータテストを行っている段階だと述べました。中国からのビザ申請者数が最も多いからですが、初めての試みなので、段階的に進める意向を述べています。プラットフォームの課題を解決したら、中国とインドにある外務相の拠点で展開されることになります。DOTはこれまで、中国人の観光ビザの承認数が十分でないとして、DFAを非難していました。



これについて、総合不動産サービス会社コリアーズ・フィリピンは、外国人旅行者数と国内旅行者数の継続的な増加は、フィリピンのレジャー部門が順調に回復に向かっていることを示しているとして前向きに受け取っています。空港の増設と近代化、マニラ首都圏内外の新しいホテルやMICE(会議、インセンティブ、カンファレンス&エキシビション)施設の開発が、このセクターをさらに後押しするはずだと述べています。コリアーズは、デベロッパーに対し、外資系ブランドの国内誘致、またはフィリピン国産ブランド拡大の可能性を検討するよう提言しています。さらに、デベロッパー各社に対して、対面式のイベントの復活がもたらす需要を取り込むため、MICE施設の増設を検討すべきだとも指摘しています。




(出所:Business MirrorColliers

(画像:UnsplashのDatingscoutが撮影した写真)