[フィリピン] コリアーズ: IT-BPM企業はメトロセブに意欲的

2023/06/08


総合不動産サービス会社コリアーズ・フィリピンは、メトロ・セブが、国内での事業拡大を計画している情報技術・ビジネスプロセス管理(IT-BPM)企業にとって、依然として注目の的だと述べています。



コリアーズ・フィリピンのリサーチ・ディレクターであるジョーイ・ロイ・ボンドック氏は、「南の女王」とも呼ばれるセブの第1四半期のオフィススペースの成約面積が7,900平方メートルを記録し、他の地方都市をリードしていると発表しました。



ボンドック氏は、マニラ首都圏以外の主要なアウトソーシング先で記録された取引案件が全体的に少なかった中で、セブ州にとって好ましい展開であると述べています。



コリアーズによると、今年1月から3月に引渡しが行われた新築オフィスの面積は41,400平米でした。最近発表された「Colliers Rader」レポートの調査結果に言及し、2023年全体では正味成約面積は40,000平米に到達する見込みだといいます。



世界保健機関(WHO)が3月、Covid-19はもはや世界的な健康上の緊急事態ではないと宣言する前から、IT-BPMの労働者はすでに全員オフィスに戻ってきているので、この上昇傾向は今後数年間は続くと見られています。



ボンドック氏によると、2023年から2025年にかけて、年間91,300平方メートルの新しいオフィスが供給される見込みで、セブビジネスパークとセブITパークがこの新しい供給の51パーセントを占めています。



一方、オフィスの空室率は、新たな供給があったことで、2022年第4四半期の21.7%に対し、第1四半期は23.2%と前四半期比で高止まりしています。リースに関しては、第1四半期の賃料は、前四半期比で僅かに減少したということです。



ボンドック氏は、「2023年末までには、新規供給に加え、今後建設されるビルのプレリースも控えめなことから、賃料は約2%低下すると予想しています」と述べています。



コリアーズのオフィスサービス・テナント代表アソシエイトディレクター、ケビン・ジャラ氏は、メトロセブは、現在のスキルを持った労働力とインフラを活用したシェアードサービスや多国籍企業にとって成熟した場所だと指摘します。



したがって、地主は、高品質なオフィスビルを今後の供給に織り込んでいくことで、需要を取り込むべきだと述べています。また、国内の既存入居企業に対しても、事業継続計画のためにセブの動きを注視していくべきだと述べています。さらに、家主は、広い新築オフィススペースや持続可能なビルを探している大手入居企業に対して、積極的にフォローをかけていくべきだとも述べています。




(出所:Business Mirror

(画像:UnsplashのJames Anthonyが撮影した写真)