[フィリピン] 日本の格付け会社フィリピンの格付け「A-」を据え置き

2021/09/21


国内外で発行・流通する債券・ストラクチャード・ファイナンス等の格付・情報提供を行うに日本格付研究所(Japan Credit Rating Agency, JCRA)は、2021年9月6日、フィリピンの信用格付けをA-レベルに据え置き、見通しは「安定的」としました。

  

日本格付研究所は、「格付けは、堅固な内需に支えられた国の高く持続的な経済成長実績、GDPおよび積みあがった外貨準備高に対して低く抑えられた対外債務に支えられた外的ショックへの依存、政府の堅実な財政状態、そして健全な銀行業界を主に反映している」と説明しています。

 

JCRAは、フィリピン経済がコロナウイルスに端を発した影響を乗り切ることができるとして、2020年6月11日にフィリピンの格付けをA-レベルに引き上げました。

 

JCRAは、そのレポートの中で、経済活動の再開は、コロナウイルスのさらなる拡大、特により感染力の高いデルタ株に対応すべく、行動制限を課した結果遅れていると述べています。

  

「しかし、フィリピン政府は、コロナ禍前の比較的強固な財政状態を基盤に、公衆衛生関連支出の増加、ワクチン接種の加速、雇用プログラムの継続など、適切な対策を迅速に実施しています。」

 

JCRAは、財政赤字は拡大しているものの、今回の支援策は適切な財政政策に後押しされたもので、政府の債務は比較的抑えられた状態を継続するだろうとして、財務の健全性が損なわれることはないだろうと考えています。

 

「ドゥテルテ政権の目玉であるインフラ開発プログラムは、長引くパンデミックの中にありながらも遅れていない」と付け加えています。


(出所:Philippine News Agency

(画像:Photo by Kent Ogares on Unsplash )