[マレーシア] カンプン・バル再開発プロジェクト用土地取得進む

2022/07/11


連邦領土局土地・鉱山室(PPTGWP)は、クアラルンプールのカンプン・バルのスンガイ・バル再開発プロジェクトのための土地取得を進めていきます。



▼対象エリア(出所:Google Maps)



PPTGWPのムハンマド・ヤシール・ヤハ局長は、エリア内の大半の住民はすでに再開発プロジェクトについて承認していると述べています。



局長によると、192戸のアパートメントと27戸のテラスハウスの開発のため、デベロッパーとパートナーシップが結ばれたということです。



「現在、72戸のアパートメントの再開発のための土地取得は完了しています。デベロッパーとのパートナーシップ契約に署名しなかった地主に対しても土地取得が進められています。テラスハウス37戸については、調査が完了してません。」



ムハンマド・ヤシール局長によると、土地の取得は明確な法律の規定にのっとったもので、不動産評価・サービス局(Property Valuation and Services Department)による評価に基づいて、十分な補償がされたということです。



しかし、補償に満足せず裁判所への訴えを起こしている人についても言及しており、
「裁判所が適正な補償を再評価することになるでしょう。」とコメントしています。



一方で、カンポン・バル開発社(Kampong Bharu Development Corp(PKB))が出した声明によると、カンプン・バル再開発プロジェクトのための土地取得プロセスが放棄されれば、政府は8,000万リンギット(約24.7億円)の損害を負うことになるだろうと述べています。



地主の中には反対している者もいるが、PKBは、プロジェクトのための土地取得は、1960年土地取得法(APT)に基づく法的基準に従っているので、続行していかなくてはならないと述べています。



PKBによると、この損失には、土地・鉱山室室長(JKPTG)に対する土地取得のデポジットに5,000万リンギット(約15.4億円)、元の家に住民が戻るための移転費用に3,000万リンギット(約9.3億円)、および6年間放置された物件の修理のための費用が含まれているということです。これらの費用は、代わりの住まいが完成するまで、住民のための転居や賃貸を提供するコストに上乗せされる形となります。



政府は、土地の取得手続きが放棄されたら、デベロッパーや関係する所有者が被ったすべての損害を支払うことになります。



取得プロセスを完了し開発の準備に入ったユニット数は、219戸(テラスハウス27戸、アパートメント192戸)から291戸に増えました。



「これには、アパートメントが264戸、テラスハウスが27戸含まれ、全体としては88.72%となりました。今回増加した分には、土地取得のための「様式K」が発行されたあとの72戸が入っています。一方で、残りの37戸のテラスハウスについては、まだ取得のための調査が延期されており様式は発行されていません。」



PKBは、スンガイ・バル・フラット&テラスハウスオーナーで作る活動委員会の、同社がテラスハウスの土地所有者34名の主張を封じたという申し立てを否定しています。



「34戸のテラスハウスについて申し上げると、うち32戸は個人の所有で、2戸はクアラルンプール・ライトレイル・トランジット(LRT)2号線プロジェクトのパサールセニ駅からダマイ駅の線形のための土地取得にかかわるもので、スンガイ・バルの再開発とは関係がありません。」と主張しています。





(出所:New Straits Times

(画像:Photo by Matiinu Ramadhan on Unsplash)