[マレーシア] 融資返済猶予8/21時点で約2兆円相当

2020/09/08

[マレーシア] 融資返済猶予8/21時点で約2兆円相当


2020年9月2日、マレーシアのザフルル・アジズ財務大臣は、金融機関が行っている融資返済猶予の金額が、2020年8月21日時点で、781.4億リンギット(約2兆円)あることを明らかにしました。


781.4億リンギット(約2兆円)のうち、273.5億リンギット(約0.7兆円)が企業に、507.9億リンギット(約1.3兆円)が個人により利用されています。


この融資返済猶予は、マレーシア政府が、新型コロナウィルス(Covid-19)の影響を受けた人々の月々の融資返済負担を軽減するために発表したものです。2020年4月1日に発効し、2020年9月30日に終了することになっています。


ザフルル・アジズ財務大臣は、景気刺激策パッケージ(PRIHATIN)と国家経済回復計画(PENJANA)の実施に関する19回目の景気対策実行・調整省庁間会議(Economic Stimulus Implementation & Coordination Unit Between National Agencies (Laksana))の報告の中、9月30日を過ぎても融資の支払いや特定の銀行による支援が必要な人に対して、銀行が柔軟な返済方法の相談・申請に応じることも明らかにしました。


2020年8月21日現在で、中小企業により中小企業ソフトローン基金(SME Soft Loan)に申請され、地方銀行に承認を受けたのは、102億リンギット(約2,600億円)で、22,322社の中小企業がその恩恵を受けました。ザフルル財務大臣によると、その前の週は101億リンギット(約2,580億円)、22,143社でした。


この金額には、特別救援枠(Special Relief Facility)、自動化・デジタル化枠(Automation and Digitalisation Facility)、全産業枠(All-Economic Sector Facility)、農業食品分野枠(Agrofood Facility)を含んでいるということです。


「特別救援枠は満額に達し、21,000社の中小企業がこの枠を利用し、40万の職を救いました。」


「中小企業は、このほかにも、金融機関からの融資はもちろん、自動化・デジタル化枠、全産業枠、農業食品分野枠といった中央銀行の融資制度にも申込することができます。」とザフルル大臣は付け加えました。


一方で、ザフルル大臣によると、景気刺激策「PRIHATIN」のもと、生活保護プログラム(Bantuan Sara Hidup (BSH))により418万人が合計270億リンギット(約6,890億円)を受け取っています。


BSHの受給資格があるにもかかわらず、まだ支払いを受けていない者は、2020年12月31日まで、バンク・シンパナン・. ナショナル(Bank Simpanan Nasional)のいずれの支店でも請求が行えるということです。


従業員積立基金(Employee Provident Fund(EPF))の引き出しができるi-Lestariについては、2020年4月から8月の間に累計74.8億リンギット(約1,910億円)が引き出され、受領者は457万人となりました。その1週間前は、累計74億リンギット(約1,890億円)/455万人でした。


2020年8月21日までに、賃金補助プログラム(Wage Subsidy Programme)のもとで、合計103億リンギット(約2,630億円)の賃金補助金が承認され、261万人の労働者がその恩恵を受けています。


この金額のうち、今までに89億リンギット(約2,270億円)がすでに支払済みだということです。


(出所:Bernama

(トップ画像:Nick Pampoukidis on Unsplash )