2020/11/19
[ベトナム] ロンタイン県の不動産市場、空港計画とともに上昇
2025年の開港に向けて計画中のロンタイン国際空港の開発が、南部のドンナイ省と周辺エリアの不動産市場に直接影響を与えるのではないかと見られています。
ベトナム不動産協会(VNREA)の副会長であるグエン・マイン・ハー氏は、2020年11月初旬にハノイで行われたカンファレンスで、ロンタイン県について、ホーチミン市を他のエリアとつなぐホーチミン市-ロンタイン、ドーザイ-ダラット、ドーザイ-ファンティエット、ビエンホア-ヴンタウといった既存の道路の主要な交差点になっており、貿易上の重要な玄関口になるだろうと述べました。
さらに、ロンタイン県では、道路幅60メートル、4車線のバクソン-ロンタイン大通りの開発も準備されています。ビエンホアからロンタイン国際空港にかけて貿易とサービスの軸になると考えられています。
グエン・マイン・ハー氏は、ロンタインを国際空港のネットワークという視点で考えると、空港システムの中心という絶好の場所にあり、近い将来、アジア太平洋地域で最も発着便数の多い空港になりうるとコメントしています。
シンクタンク、中央経済管理研究所(Central Institute for Economic Management)の副ディレクター、チャン・キム・チュン氏は、ロンタイン県と周辺エリアの不動産市場は、空港プロジェクトの恩恵を大いに受けるだろうと述べています。
「レジデンシャルと工業不動産は、空輸されるような物品を製造する工場が空港近くに建設されるにつれて、開発が活発になるでしょう。」
不動産大手ダット・サイングループのシニアディレクター、ヴーコック・ヴィエト・ナム氏もまた、不動産市場の成長を指摘しています。
同氏によると、政府および地方政府のドンナイ省への投資は巨額で、30年単位のものだと言います。たとえば、ホーチミン市-ロンタイン-ドーザイ高速道路、ベンルック-ロンタイン高速道路がありますし、ドンナイ省、ヴンタウ省もまた両省を結ぶ高速道路の建設を検討しています。
加えて、ベトナム最大のカイメップ港もあります。つまり、ロンタイン空港は、カイメップ港との接続にとっても重要なのです。現在、2つの主要なインフラプロジェクトがロンタイン県で行われています。空港と深水港、さらに5つの高速道路とカトライ橋です。このエリアには多くのポテンシャルがあるとみられています。
ベトナム不動産研究所( Việt Nam Real Estate Research Institute)が最近発行したレポートによると、ロンタイン県の土地区画が投資家にとって魅力的な投資チャネルであることを示しています。現在の地価は、平米あたり2,000万~3,000万ドン(約89,500円~134,300円)ですが、インフラが整えは、1億~1億2,000万ドン(約447,700円~573,200円)ほどにまで上昇するとみられています。
エコノミストのヴー・ディン・アイン氏は、ロンタイン県には大きなポテンシャルがあり、国の、そして地域の物流ハブとなりえると考えています。レジデンシャルおよび工業団地はもちろん、オフィスや倉庫、貿易センターの需要も高まるとみられています。
ダットサイングループで投資・配送・賃貸サービスなどを手掛けるダットサイン・ミエン・バク社のジェネラル・ダイレクター、ヴー・クオン・クエット氏は、ロンタイン県の住宅需要は現在伸びてきており、市場の流動性は最高レベルに達していると言います。
計画によると、ロンタイン国際空港は、完成すれば年間乗客1億人/貨物500万トンを扱うことになり、投資額は336兆6300億ドン(約1.5兆円)です。3期に分けて工事が行われ、第1期では、年間の乗客2,500万人/貨物120万トン、投資額は114兆4,500億ドン(約5,125億円)が予定されています。
(出所:Vietnam News)
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