[フィリピン] マカティ市、成長中のITハブに注力

2022/08/02


フィリピン・マニラ首都圏のマカティ市は、スタートアップ向けに競争力のある環境、税制優遇措置、事業登記サポートなどを提供することで、成長中の情報技術(IT)企業に注力していく方針です。


マカティ市のアビー・ビナイ市長は、「私たちのインフラ投資を考慮して、Eコマースやソフトウェア開発企業に、マカティでの事業設立、拡大、移転を検討していただきたいと思っています。企業やスタートアップに対して、たくさんの優遇措置があります。」と述べています。


ビナイ市長は、市のインフラ投資、特にマカティ地下鉄(Makati Subway)への投資は、効率的なマストランジットが、働く人はもちろん企業にとっても生産性や採算性が上がるとして、多くの投資家を呼び込むのではないかと述べています。


「マカティは、スマートシティに向けた初期段階にいて、よりスマートな労働人口を作るための資源プールを生み出すのにIT企業の助けが必要です。これは、市を「スマート」に保つために必要なのです。」ともコメントしています。


ビナイ市長はまた、世界的な技術革新のハブになぞらえて、マカティを国内のシリコンバレーにしたいとも考えていると話しています。


現在、フィリピン経済特区庁(PEZA)のもと、約40社のITビルがマカティに登録されています。


今年はじめ、マカティ市は、RISE(Resiliency Innovation Sustainability and Entrepreneurship )チャレンジと呼ばれる政府・大学・民間セクターのインキュベーションプログラムのパイロット都市に選ばれ、8社のITスタートアップに500,000ペソの補助金と12週間の企業トレーニングを実施しました。


市長によると、ITスタートアップのDigest Ph、Empath、FilPass、Fitscovery、Kwik.insure、Pic-A-Talk、Project Fort、Synthillateの8社が、2022年8月9日に事前に選考された投資家向けに事業内容をアピールするチャンスが設けられることになっています。


「成長の駆動力として、地方政府はビジネスオーナーやスタートアップに対して、資金へのアクセスを提供していくべきです。彼らをサポートすることが、地元はもちろん国の経済を刺激することになるのです。」と市長は述べています。




(出所:Business Inquirer

(画像:Photo by ThisisEngineering RAEng on Unsplash)