[フィリピン] マカティはメトロで誰もが羨む人気エリアの座を維持

2018/12/10

[フィリピン] マカティはメトロで誰もが羨む人気エリアの座を維持


株式市場では「安く買って高く売る」がゴールデンルールです。フィリピンの不動産にも同じ原則が当てはまりますが、一つだけ大きな違いがあります。地価が下がることはほとんどないと言っていいのです。投資先を探しているなら、今がその時かもしれません。

フィリピンの主要な都市部には開発用の土地があまりないことから、地価はさらに上がる見通しです。不動産サービスおよび投資管理会社のコリアーズ・インターナショナルのデータによると、2018年の第3四半期時点で、マカティの一等地の価値は平米あたり701,000ペソ(約150万円)に達しました。続いてボニファシオが平米あたり601,500ペソ(約129万円)となっています。第3位は、フィリピンの不動産市場をしっかりチェックしていない人には驚きかもしれませんが、マニラベイエリアで平米あたり280,000ペソ(約60万円)で、オルティガスセンターの平米あたり250,000ペソ(約54万円)を抜いています。

コリアーズの予想では、これらのエリアの価値はさらに上がり、マカティについては、2019年の第3四半期までに26%の成長率を達成するとみられています。

▼年間住宅価格変動(%)
▼高級3ベッドルームコンドミニアム価格


歴史的な高レベル

レジデンシャル部門では、マカティの中心業務地区の高級コンドミニアムが、最高価格をつけています(コリアーズインターナショナル調べ)。

「不動産、特にオフィスとレジデンシャルでは歴史的な高レベルにあります。地価も上がり続けており、デベロッパーも値上げをしています。需要は確実にあり、それらの価格でも購入する人がいるのです。」とコリアーズ・インターナショナル・フィリピンのマネージングダイレクター、リチャード・レイムンド氏は話します。


マニラ一の高級住宅街

メトロマニラにも新しい物件はいろいろありますが、マカティ市は不動の地位を保っています。その理由はいろいろあるとレイムンド氏は説明しています。

(1) マカティ市はフィリピン国内随一のビジネス地区だと認識されていること

一流企業はマカティ市にあり、今でもすばらしいマスタープラン開発です。マカティの目抜き通りであるアヤラ通りは、フィリピンのウォールストリートとも呼ばれます。この通り沿いには、5つ星ホテルが並び、主要な商業センターへの位置口でもあり、多国籍企業、銀行、その他金融機関の本部もあります。さらに、アヤラ通りでも最高級のエリアがアパートメント・リッジで、ここには市内でも最も羨望されるレジデンシャル物件がいくつかあります。

(2) アクセスのよい場所を希望する人が増えていること

フィリピンの渋滞がひどくなっていることもあって、アクセスのよい場所に住みたいと考える人が増えています。通勤するのに渋滞に1時間、2時間と巻き込まれることもあるので、戦略的な場所が重要になってきます。

(3) 設備、アメニティ、公共設備などが充実していること

会社や職場に近く、学校に近く、ショッピングセンターに近い場所に住みたいと考える人が多くなっています。これらの要素が、マカティを理想の場所にしているのです。


国内初プロジェクト

「限定」の不動産を手にするという魅力についても忘れてはなりません。アパートメントリッジ最後の空地にもうすぐ超高級プロジェクトが建設予定です。これは絶好のチャンスです。

フィリピンでも最も有名な財閥2つがそれぞれ所有する不動産会社、SMDCとフェデラルランドが、国内初のフォスター+パートナーズによるプロジェクトを共同で立ち上げました。これにより、アヤラ通りのすでに美しいスカイラインにひときわ輝く宝石となることが約束されており、このエリアの地価を過去最高レベルに押し上げることが期待されています。

世界で最も著名な設計事務所の一つ、フォスター+パートナーズは、プリツカー賞受賞の建築家、ノーマン・フォスターをトップとし、事務所の名声を高めてきた建築物には、香港のHSBCビル、ロンドンの「ガーキン」として広く知られる30セント・メアリー・アクス、ニューヨークのハーストタワーをはじめ、数えきれません。

フォスター+パートナーズ設計の物件を手に入れるということは、それだけお金がかかる、ということでもあります。近く完成予定のニューヨークのプロジェクト、ワン・ハンドレッド・イースト・フィフティーサード・ストリートでは、スタジオユニット(約96㎡)に225万USドル(約2億5,393万円)、平米あたり23,437USドル(約265万円)の値段がついています。香港では、同設計事務所は広大なコンプレックス、レジデンス・ベルエアーを設計、2000年中ごろに完成した物件です。セカンダリー市場でこの物件のユニット価格は156.26㎡に対して4,380万香港ドル(約6億3,270万円)という素晴らしい価格がついており、平米あたり約407万円ということになります。


設計の哲学

品質の追及は、建物の物理的な性能が含まれています。「この移りゆく世界にどう耐えうるか?生き残るのか、すたれるのか?設計の際に、建設時には認められないようなニーズを含んでいるか?時間が経ってみないとわかりません。だから、我々は、フレキシブルで変化を受け入れることができるような建物を設計するのです。」フォスターは自身の設計哲学について、このように過去に書いています。

フィリピン初のフォスター+パートナーズプロジェクトが完成し、アヤラアベニューを見渡すようになれば、これらの要素が明らかになることでしょう。

建物内部も、科学と建築学の追及が見られることになります。というのも、各ユニットには柱がなく、二重床構造を使用することで、入居者が思いのままにマイホームをデザインし、家具などを備えることができます。

フォスターのエコロジーおよび環境に配慮した設計構造をもってすれば、フィリピン初のフォスター+パートナーズプロジェクトは、高効率なエアコンと証明システムを備え、外壁の水平フィンが自然な換気と影を作り、高性能ガラスが断熱効果を最大限に発揮するでしょう。また、入居者のためのふんだんなグリーンスペースもまた一見の価値があるでしょう。

「彼らの建築が都市を定義します。」とレイムンド氏は言います。フォスタ+パートナーズの国内初プロジェクトにより、メトロはこう言われるでしょう。「フィリピンが誇る、非常に権威のある建築家による作品が国内にできるのです。目が離せません。」

(出所:Business InquirerGlobal Property Guide