[マレーシア] コロナ:クアラルンプール含む4地域で活動制限強化

2020/10/15

[マレーシア] コロナ:クアラルンプール含む4地域で活動制限強化


マレーシアのサバ州で先月行われた選挙をきっかけとして、Covid-19の感染者数が全国で増えてきたことを受けて、クアラルンプール、スランゴール、プトラジャヤ、サバにおいて、一段階厳しい条件付き活動制限令(CMCO)が実施されています。


イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(国防担当)は、サバ州のCMCOについては、2020年10月13日から10月26日まで、スランゴール、プトラジャヤ、クアラルンプールについては、10月14日から10月27日まで実施すると発表しています。


今回の決定は、保健省からの提言に基づき、クラン、プタリン、ゴンバックといったセランゴール州内のエリアでもCovid-19の感染者数が継続的に増加していることを考慮して行われたものです。


イスマイル上級相は、2020年10月12日に行われたTV演説で、感染の連鎖を断ち切るために、国家安全保障委員会(National Security Council)が同日の会合でセランゴール、クアラルンプール、プトラジャヤを10月14日から10月27日までCMCOとすることに合意したと話しています。


一段階厳しいCMCOとなるものの、これら4地域では、すべての経済活動が基本的には通常通り営業できることになっていますが、厳しい標準作業(SOP)に則って行われることになります。


しかし、結婚披露宴の開催、スポーツ、レクリエーション、社会的または文化的活動への参加、ナイトクラブへの出入りは禁止されるということです。


この期間、地区をまたいだ移動も禁止されます。地区をまたいで移動しなくてはいけない労働者は、ワークパス、または雇用者からの同意書を提示する必要があります。


また生活必需品の購入のために外出できるのは、一世帯あたり2人までとなります。


すべての学校、高等教育機関、技能訓練校、幼稚園、保育所、ターフィズセンター(コーランやイスラム教について学ぶセンター)、公園・遊園地などは、モスクおよび非ムスリム礼拝所とともに閉鎖となります。


9月、サバ州選挙戦がスタートして以来、一桁台だったCovid-19感染者数が数百にまで増えたことで、国内全体で警戒感が高まっていました。というのも、感染者の大部分は、マレー半島から来ていたからです。9月26日に選挙が終わり、一般市民だけではなく、一部の政治家にも陽性反応が出ていました。


感染者数の増加を受けて、一部のエリアにはすでにCMCO、さらに一段階厳しい強化された活動制限令(EMCO)が実施されていました。


しかし、サバ州民の安全を確保すべく、政府はサバ州全体でCMCOを実施し、厳しいSOPの遵守を義務付けることとしたとイスマイル上級相は説明しています。


スランゴール、クアラルンプール、プトラジャヤで実施されているCMCO同様、サバ州でも宗教、スポーツ、文化、レクリエーション活動など、多くの人が集まる活動はすべて禁止となります。


サバ州外への移動には適切な書類を提示するものとし、それができない場合は帰宅を命じられます。生活必需品の購入のための外出も、一世帯当たり2名までとなります。


サバ州で認められるビジネスの営業は以下の通りとなります。

・卸売・小売市場:毎日午前6時~午後2時までの営業
・コンビニエンスストア:午前6時~午後6時までの営業
・飲食店:午前6時~午後6時までの営業、テイクアウト、デリバリー、またはドライブスルー限定
・ガソリンスタンド:午前6時から午後6時までの営業
・タクシーおよび配車サービス、フードデリバリー:午前6時~午後6時までの営業
・高速バス:営業禁止
・薬局:午前6時~午後6時まで営業
・病院およびクリニック:24時間営業
・漁業、プランテーション、農業:営業可能
・中小企業を含め、営業継続を求める法人および製造業:サバ州災害管理委員会(Sabah Disaster Management Committee)に申請必要


サバ州全体がCMCOとなる以外に、サバ州センポルナ地区のフェルダ・ユーマスは、10月13日~10月26日まで一段階厳しいEMCOとなります。


EMCOとなるのは、約800世帯、17,549人で、イスマイル上級相によると、緊急事態以外での外出は禁止されており、その場合は警察から移動許可を得て初めて「レッドゾーン」から出ることが認められます。また、保健省がすべての住民に対して健康スクリーニングを行い、食料は州政府から配給されるということです。


(出所:New Straits Times)

(トップ画像:Photo by Amrina Halmi on Unsplash )