2020/09/18
[マレーシア] コロナにより医療観光者数目標を大幅下方修正
コロナウィルスの感染対策を万全にしたうえで、メディカルツーリスト(医療観光者)を呼び込もうとするマレーシアですが、世界中で起こっているコロナウィルスの第二波により政府が国境封鎖を解けないため、行き詰まっています。
マレーシア医療観光委員会(Malaysia Healthcare Tourism Council)は、国内の病院の医療観光者からの収入見込みを今年は5億リンギット(約122億円)、来年は8億リンギット(約195億円)と予測しています。
これは、2019年の実績17億リンギット(約415億円)からも、2020年の当初目標20億リンギット(約488億円)からもほど遠いものです。
「普通に渡航できる状態はすぐに戻ってこないかもしれない」と、委員会の最高執行責任者であるシェリーン・アズリ氏はインタビューで述べています。
「以前は、パンデミックももう少し早く収まるのではないかと思っていましたが、今は入国制限も2021年央もしくは2021年末くらいまで解除されないのではないかとみています。」
マレーシアは、7月からシンガポール、日本、オーストラリアを含む6か国からの医療観光者の入国を認め始めました。その後、政府は、国内での感染拡大が海外から持ち込まれた可能性があるとの懸念から、コロナウィルス感染者数が15万人を超える国からの観光者の受け入れを禁止しています。
マレーシアを訪れる医療観光者数は、今年は30万人も満たないと予想されています。2019年は120万人でした。
マレーシアの病院は、がん、心臓病、不妊治療のためのサービスの向上に重点を置く計画で、このような時世に適応すべく、オンライン診療などを提供し始めています。
シェリーン氏は、世界クラスの品質の医療を提供するという点で、マレーシアへの強い信頼感の表れであり、今後強化していける分野だと考えています。
(出所:New Straits Times)
(トップ画像:Marcel Scholte on Unsplash )
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