[マレーシア] 2023年のオーバーハング物件は7%減少、ペラ州がジョホール州抜く

2024/04/16


マレーシアのオーバーハング状態の物件数は、2023年も減少を続け、2022年の改善幅を拡大しました。オーバーハング物件とは、完成済みの住宅のうち、9ヶ月以上買い手が付かず売れ残っている物件を指します。



マレーシアの国家不動産情報センター(National Property Information Centre(NAPIC))Property Market Report 2023によると、2023年のオーバーハング物件数は、2022年の27,746戸から7%減の25,816戸となりました。



オーバーハング物件の総額も、2022年の184.1億リンギット(約5,942億円)から4%減の176.8億リンギット(約5,707億円)となりました。



NAPICは、声明の中で、「住宅オーバーハングは、2022年と比較して減少を続けており、明るい勢いを見せている。」と述べています。2022年も、前年の36,863戸に対し、24.7%減少しました。



2023年のオーバーハング物件の価格帯別の内訳は、物件価格が30万リンギット(約968万円)以下が29.4%を占め、次いで50万リンギットから100万リンギット(約1,614万円~3,228万円)(29.1%)、30万リンギットから50万リンギット(約968万円~1,614万円)(25.3%)、100万リンギット以上(約3,228万円)(16.2%)でした。



州別では、ペラ州がジョホール州を抜きました。ペラ州では、2023年に4,598戸(前年:2,312戸)と98.9%急増したのに対し、ジョホール州は4,228戸(前年:5,258戸)と19.6%減少しました。



他にもオーバーハング物件数が多かったのは、クアラルンプール(3,535戸、2022年の3,429戸から3.1%増)とセランゴール(3,405戸、2022年の3,698戸から7.9%減)でした。



2023年の建設中と未着工を合わせた未完成住宅の売れ残り戸数は59,058戸でした。



2023年時点で建設中の未販売住戸は51,132戸で、その45.4%にあたる23,231戸が30万リンギット以下、つまりアフォーダブル価格帯と言われる物件でした。



一方、7,926戸が未着工で、こちらも38.3%にあたる3,039戸が30万リンギット以下の価格帯でした。



2023年の住宅サブセクターの新規発売物件数は56,526戸で、2022年の54,118戸を4.4%上回りました。このうち36,793戸は土地付き物件で、残りの19,733戸は高層住宅でした。





(出所:The Edge Malaysia, NAPIC
(画像:UnsplashのFarhan Azamが撮影した写真)