2023/12/05
不動産コンサルタント会社サントス・ナイト・フランク(SKF)によると、フィリピンの首都マニラは、世界の高級住宅市場の中で最も急速な価格上昇率を記録しました。
2023年12月1日にフィリピンのマカティ市で行われた記者会見で、SKFは、ナイト・フランク社のプライム・グローバル・シティー・インデックスに基づき、マニラの高級住宅の価格上昇率は過去12ヶ月で21.2%、過去6ヶ月で19%を記録したと発表しました。
▶関連して読む
[フィリピン] 2023年3Qの年間住宅価格上昇率でマニラが1位に
マニラの高級住宅の価格上昇率は、12ヶ月間で15.9%の伸びを示したドバイ、10.4%の上海、6.5%のムンバイ、5.5%のマドリード、4.7%のストックホルム、4.5%のソウル、4.2%のシドニー、4.1%のナイロビとデリーを上回りました。
半年間の成長率では、マニラに次いで、ソウルが15.6%増、ドバイが12.3%増でした。
SKFのリック・サントス会長兼最高経営責任者(CEO)は、「高級住宅地は、市場が活況を呈しているセクターのひとつである。優良物件に対する需要の高まり、賃貸住宅市場の回復、開発物件の供給ひっ迫が、特にビジネス街の中心部での大幅な価格上昇に寄与しました。」と説明してます。
SKFはまた、フィリピンの不動産市場の勢いが、新型コロナウィルス流行後も続いていると言います。
オフィス稼働率では、マニラ首都圏の過去3四半期の平均稼働率は80%で、過去最低の75%よりも上で推移しています。
2023年第4四半期では、空室率が最も低いのはフォート・ボニファシオ・エリアで11%、次いでマカティが20%、ケソンシティが22%となっています。
首都圏の月額の平米当たり賃貸料は、フォート・ボニファシオが1,214.32ペソ(約3,230円)、マカティが1,163.28ペソ(約3,090円)と引き続き首位を保っています。
「オフィス市場は、コロナ後の回復基調を維持しています。従来型のオフィス・テナントやフレキシブル・オフィス事業者の需要の高まりが、商業用賃貸需要の増加に大きく寄与しています。この勢いは2024年も続くでしょう。」とサントス氏は述べています。
また、サントス氏は、「フェルディナンド・R・マルコスJr.現政権下のフィリピンにおける投資家の強い信頼が、金利上昇にもかかわらず不動産市場を後押ししています。」とも付け加えています。
(画像:UnsplashのJohn Carlo Tubellezaが撮影した写真)
もっと詳しく知りたい方はこちら