2023/01/05
フィリピンの不動産投資信託(REIT)のMREIT Inc.とDDMP REIT Inc.は、株主価値を高めるためにポートフォリオをさらに拡大することに意欲的であると述べています。
実業家アンドリュー・タン氏が率いるMREITと、トニー・タン・カクション氏とエドガー・「インジャップ」・シア二世が支配するDDMP REITは、経常利益と配当を向上させる最新の長期投資計画を明らかにしました。
タン氏の不動産大手メガワールド社がスポンサーを務めるMREITは、「加速成長計画」を維持しており、総賃貸可能面積(GLA)を昨年9月末の約28万㎡から2024年末までに50万㎡に拡張する計画です。
MREITは、証券取引所に提出した3年間の投資戦略の詳細で、「機会があれば、セブ、バコロド、パンパンガなど他の高成長エリアや、スポンサー(であるメガワールド)のタウンシップがある国内の成長エリアへの多角化を選択するだろう」と述べています。
「多角化計画には、工業、物流、倉庫、その他、グレードA、中心部、安定稼働、収益物件という当社の投資基準を満たす不動産分野への投資も含まれています。」と同社は述べています。
昨年4月、MREITはさらに4物件、53億ペソ(約126億円)の取得を発表しました。これにより、同社のGLAは324,800平方メートルに増加することになります。
一方で、DDMP REITは、DoubleDragon社の支援を受け、マニラ首都圏や国内の都市化が進む地方での新規取得についても検討する予定です。
「DDMPは、安定したキャッシュフローを持つ成熟した不動産のみをポートフォリオに加える予定です。できれば既存の不動産よりも高い資本利回りが得られる不動産を将来的に追加することを考えています。」と、同社は投資戦略の詳細についての開示で述べています。
DDMP REITはまた、「銀行、保険、金融サービス、政府機関、テクノロジー、メディア、サービス業」などを含めて、テナントミックスを多様化させたいと述べています。
DDMP REITのポートフォリオは、賃貸可能面積172,000平米の3棟のオフィスビルで構成されています。また、他のREITが土地をリースするのとは異なり、同社はこれら3つのプロジェクトの建つ土地も所有しています。
DDMP REITは、届け出の中で、「ファンドマネージャーは、持続的な収入と長期的な資本増加を提供するという当社の投資戦略に合致する、質の高い収入を生み出す商業用不動産を戦略的に取得することを目指します。」と述べています。
また、「この戦略を実行するにあたり、当社は、経済成長に対応するため、[Double Dragon]グループまたは第三者から、高成長地域に位置する不動産を取得するよう努めます。」と、付け加えています。
DDMP REITの2022年1月~9月期の純利益は、15億4,000万ペソ(約37億円)、5.82%増となりました。賃貸収入合計も7.4%増の16億7,000万ペソ(約40億円)となりました。
MREITは、同社の最新の財務諸表によると、2022年1月から9月までの純利益は150%以上跳ね上がり約20億ペソ(約48億円)となり、収益は189%跳ね上がり27億1,000万ペソ(約64億円)となりました。
(出所:Business Inquirer)
(画像:UnsplashのEryka Rose Ratonが撮影した写真)
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