2020/08/21
[フィリピン]メガワールドの2020年H1純利益59億ペソ:コロナ禍でもオフィス好調
総合的な都市化エリア開発でフィリピンをリードするデベロッパー、メガワールドは、2020年前半期の純利益が34%減の59億ペソ(約128億円)となりました。前年同期は89億ペソ(約193億円)でした。
8月13日に同社が発表した声明によると、連結の収益は前年同期の317億ペソ(約688億円)から25%減の238億ペソ(約516億円)となりました。
ほとんどのビジネスに影響を及ぼした国を挙げてのロックダウンで国内が混乱する中、第2四半期の営業利益は、前年同期の48億ペソ(約104億円)から56%減の21億ペソ(約46億円)となりました。
メガワールドの最高戦略責任者(Chief Strategy Officer)ケビン・タン氏は、「第1四半期の最終月にパンデミックが始まり、第2四半期の利益も減少するだろうと予想していました。しかし、驚いたことには、減少幅は当初予想していたほど悪くなく、対処できる範囲内であったということです。パンデミックが始まるよりもずっと前にオフィス賃貸ビジネスをさらに強化する方向で戦略決定をしていたのが、ここにきて回復力をみせています。」と話しています。
メガワールドのオフィス賃貸部門であるメガワールド・プレミア・オフィシーズからの2020年前半期の賃貸収入は、前年同期の51億ペソ(約111億円)から10%増の56億ペソ(約122億円)となりました。
メガワールド・プレミア・オフィシーズの貢献分は、メガワールドの賃貸収入全体の78%を占めており、パンデミックによりメガワールド・ライフスタイル・モールが部分的にしか営業できなかった分の影響を緩和する形となりました。
今年、メガワールドは、複数のタウンシップにおいて全部で5つの新築オフィス開発の建設を完成する予定です。これにより、同社の賃貸用オフィスのポートフォリオに新たに約213,000㎡が加わります。
「ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)企業、そして多国籍企業の本社など従来のオフィスが、メガワールドのオフィススペースのうちの約90%を占めています。これらの企業は、ロックダウンのさなかでも営業を継続していました。地方のタウンシップで隔離措置のルールが緩和されたので、すぐにでも地方でオフィススペースが欲しいという、マニラを拠点とするBPO企業との契約をいくつか締結しようとしているところです。当社のポートフォリオに占めるBPOテナントパートナーの割合はかなり大きく、こういった企業が、地方物件も最初に契約している状況です。」とタン氏は加えています。
今年末までに、メガワールドのオフィス完成物件は70軒、賃貸可能オフィス面積の在庫は、すでに売却されたものは除いて140万㎡となる見込みです。
2020年前半期のメガワールドの賃貸収入がたった11%減の72億ペソ(約156億円)にとどまったのに対して、ホテル収入は前年同期の13億ペソ(約28億円)から29%減の9.18億ペソ(約20億円)となりました。
ロックダウンによりレジデンシャルプロジェクトの販売活動が制限されたにもかかわらず、メガワールドの2020年前半期の予約販売は380億ペソ(約825億円)に達し、国内の大部分が「強化されたコミュニティ隔離措置(ECQ)」に置かれていた第2四半期にピークに達しました。
前半期の不動産販売は143億ペソ(約310億円)となりました。コミュニティ隔離措置の期間、同社が「より柔軟な」支払条件を提供したことから、前年同期の202億ペソ(約438億円)から29%減となりました。
現在までに、メガワールドは、国内に26のマスタープランに基づいた総合的なタウンシップ、総合ライフスタイルコミュニティ、ライフスタイルエステートを保有しています。
(出所:Philippines News Agency)
(トップ画像:Ariane Joy Cacay on Unsplash )
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