[フィリピン] メガワールド、今後5年間でタウンシップ開発に3500億ペソ

2023/06/19


フィリピンの実業家アンドリュー・タン氏が率いる不動産デベロッパー、メガワールド社は、今後5年間で3500億ペソを支出する計画を発表しました。フィリピン国内全土で、現在進行中および新規のタウンシッププロジェクトの開発に充てるとしています。



メガワールド社は、この支出計画により、ルソン、ビサヤ、ミンダナオの「新しい成長地域」に焦点を当てることができると述べています。



「この(資本支出)プログラムによって、メガワールドは、すでに当社の強みであるタウンシップや複合型ライフスタイル・コミュニティの建設におけるさまざまな機会に狙いを定めることができます。」と、メガワールドの年次株主総会後の声明でケビン・タンCEOは述べています。



「住宅、オフィス、モール、ホテルはもちろんのこと、すべてのタウンシップを次世代のフィリピン人にとってより意義のある持続可能なものにするために、提供できるものはいろいろあります。」と彼は述べています。



メガワールド社は、1990年代半ばにケソン市に18.5ヘクタールの「イーストウッド・シティ」を立ち上げた都市型タウンシップのコンセプトのパイオニアです。2023年3月時点で全国に30のタウンシップ・プロジェクトを所有しています。



ルソン島だけでも、南部タガログ地方と南西部タガログ地方で新たな総合不動産プロジェクトを立ち上げる予定だということです。



土地の取得の計画もあり、その準備が進められているようです。予算の大半は、既存のタウンシップの整備や拡張および住宅、オフィス、モール、ホテルなどの建設に使われます。



グレードAのオフィスタワーも今後の新規供給プロジェクト計画に入っています。BPOがオフィス需要の主要な牽引役であることに変わりありませんが、特に新興企業や産業界からのワークスペースに対する需要の増加に対応するためだということです。



タン氏は以前、自社プロジェクトのオフィス稼働率は堅調に推移しており、在宅勤務のトレンドの影響を最小限にとどめていると述べています。



メガワールド社によると、これらの新しいオフィスタワーは、特にメトロマニラ、パンパンガ、ブラカン、カヴィテ、セブ、イロイロ、バコロド、ダバオなど、様々なタウンシップに建設されます。



また、今後5年間で、パンパンガ、ブラカン、カビテ、リサール、セブ、バコロド、ダバオに新しいモールプロジェクトを建設する予定です。



メガワールドは、MICE(会議、インセンティブ旅行、コンベンション、展示会)の需要が高まっていることから、観光客やビジネス客向けのキャパシティも強化すると述べています。





(出所:Business Inquirer

(画像:UnsplashのAriane Joy Cacayが撮影した写真)