[フィリピン] メガワールド、パシグ市に50階建ての高層コンド開発

2022/10/20


フィリピンの実業家アンドリュー・タン氏のメガワールド社(Megaworld Corp.)は、パシグ市のタウンシップ「アルコヴィア・シティ」に同社が開発する中で最も背の高いレジデンシャルタワーの販売を開始しました。引き渡しは2029年を予定しています。


50階建てのアルコヴィア・パークプレイス(Arcovia Parkplace)は、12.3ヘクタールのタウンシップにおけるメガワールドの3件目のレジデンシャルプロジェクトで、C-5道路沿いに建設されます。


メガワールドは、不動産セクターが徐々に回復する中で打ち出す今回のプロジェクトから52億ペソ(約133億円)の売上を見込んでいます。


不動産コンサルタント会社リーチュウ・プロパティ・コンサルタンツが発表したデータによると、メトロマニラのレジデンシャル需要は、2022年第3四半期に前期比で6%増加しました。


メトロマニラの不動産価格も総じて上昇傾向ですが、まだパンデミック前のレベルには戻り切っていないようです。



アルコヴィア・パークプレイスは、総ユニット数494戸で、スタジオタイプから3ベッドルームのペントハウスまであります。



アルコヴィア・スカイプレイスには、各種アメニティ、屋上ラウンジやスカイガーデンの他に、サスティナブルな機能も備わっています。例えば、ホール通路の照明はセンサー付きで、トイレ・バスには節水定流量蛇口を取り付け、建物の主要な設備には省エネラベル付きのものを使用し、雨水回収・再利用設備や資源回収設備も設置されています。


メガワールドは、アジアの不動産開発会社専用としては初となるデータサイエンスラボ、「TATラボ」を通じたタウンシップ・アナリティクス&テクノロジーを展開することにしています。


「デベロッパー各社は長年スマートシティを競って作ろうとしてきました。メガワールドのTATラボは、安全・安心といった分野を中心とした真の「スマートなタウンシップ」を作るという私たちのビジョンに近づけてくれるでしょう。この一大プロジェクトの詳細は追ってご案内します。」と、メガワールドのデータ・アナリティクス担当、フランシス・ビエルネス氏は声明の中で述べています。


メガワールドは、今年の収益の要として、力強い不動産販売と商業セグメントの回復の維持に期待しています。1月から6月までの利益は、18%増の59億ペソ(約150億円)となり、すべてのセグメントで2桁成長を記録しました。



不動産販売は170億ペソ(約433億円)に達し、2021年同期比では26%増となりました。


将来の収益の指標となる予約販売は、38%増加して510億ペソ(約1,300億円)となりました。


さらに、オフィス部門では、15%増収の60億ペソ(約153億円)となりました。これを支えたのは、IT・ビジネス・プロセス・アウトソーシング業界です。メガワールドのオフィス稼働率は91%を維持しました。



リテール部門は、前半期の賃料収入が41%増の15億ペソ(約38億円)でした。リゾート・ホテル部門も49%増収の11億ペソ(約28億円)でした。


メガワールドは、1997年の東アジア通貨危機のころに、ケソンシティのイーストウッド・シティプロジェクトを開発したことで有名です。


2022年前半期終了時点では、28件のマスタープランに基づくコミュニティ開発を手がけました。


代表的なものには、パサイ市:ニューポートシティ(25ヘクタール)、タギッグ市:マッキンリーヒル(50ヘクタール)、マッキンリー・ウェスト(34.5ヘクタール)、アップタウン・ボニファシオ(15.4ヘクタール)、フォーブス・タウン(5ヘクタール)、マニラ市ビノンド:ラッキー・チャイナタウン、セブ州ラプラプ市:マクタン・ニュータウン(30ヘクタール)、イロイロ市マンドゥリアオ:イロイロ・ビジネスパーク(72ヘクタール)、避暑地として有名なタガイタイ市近くのバタンガス州アルフォンソにツイン・レイクス(1,300ヘクタール)、カヴィテ州ビニャン、ラグーナおよびカルモナの境界にあるサウスウッズ・シティ(561ヘクタール)、ダバオ市ラナン:ダバオ・パーク・ディストリクト(11ヘクタール)などがあります。



 
(出所:Business Inquirer)

(画像:UnsplashのLawrence Aritaoが撮影した写真)