[フィリピン] Covid-19:メトロマニラはGCQ継続、セブ市はECQに逆戻り

2020/06/18

[フィリピン] Covid-19:メトロマニラはGCQ継続、セブ市はECQに逆戻り


2020年6月15日(月)、大統領府ハリー・ロケ報道官は、フィリピン国内で実施されているコミュニティ隔離措置について、メトロマニラには「一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)」を継続、セブ市には最も厳しい「強化されたコミュニティ隔離措置(ECQ)」を6月16日~30日まで実施することを発表しました。


ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、新型コロナウィルス(Covid-19)対策のための国のタスクフォースからの助言を受けて、新しい指令を発行しました。


メトロマニラのCovid-19感染者数は減少傾向にあるのに対して、中部ビサヤ地方、特にセブ市では感染者数が増加しています。


セブ市は、現在、ビサヤ諸島の感染流行の中心地となっており、6月12日時点では感染者数合計が3,361人となっています。


フランシスコ・ドゥケ保健相は、セブ市の措置をGCQからECQに引き上げた背景について、市内でのCovid-19感染者数が増加傾向にあることと、コミュニティ内感染が広まっていることを上げています。


Covid-19対策タスクフォースの特別アドバイザーは、セブ市内の私立病院の医長や専門家から、病院のICUは満室状態で、人工呼吸器も足りない状態、隔離病床は満杯だという報告が寄せられていると述べました。


トニー・リチョン医師は、CNNフィリピンの取材に対して、救急は限界まで来ており、政府は市内の医療システムを改善するために時間を稼いでくれていると話しています。リチョン医師は、「感染者数が増えれば、病院はパンクします。そうなってもらっては困るのです。」医師はまた、政府が民間と協力することで、市内の感染者数の急増を防ぐことができるはずだと言います。


一方で、セブ州を構成するタリサイ市は、6月30日まで「修正を加えた強化されたコミュニティ隔離措置」が実施されることになっています。


6月30日からGCQが実施されるエリアは次の通りです。
リージョン2:カガヤン州、イサベラ州、ヌエバ・ビスカヤ州、キリノ州、サンティアゴ市
リージョン3:アウロラ州、バターン州、ブラカン州、タルラック州、オロンガポ市
リージョン4-A:カヴィテ州、ラグーナ州、バタンガス州、リサール州、ケソン州、西ミンドロ州

中部ビサヤ地方では、ボホール州、セブ州、東ネグロス州、シキホール島、マンダウエ市、ラプラプ市は、GCQとなります。ミンダナオ島では、ダバオ市とサンボアンガ市がGCQとなっています。その他の地域は、6月30日まで「修正を加えた一般的なコミュニティ隔離措置(MGCQ)」となります。


▼フィリピンのコミュニティ隔離措置の主な違い

               (出所:Official Gazette, Rapplerを元にPropertyAccess作成)


フィリピン保健省の情報によると、2020年6月17日4:00PM時点のフィリピンの感染者数は、合計27,238人、回復者は6,820人、死者は1,108人となっています。


(出所:CNNPhilippines Department of Health