2020/07/16
[フィリピン] メトロマニラはGCQ継続、セブはMECQに引き下げ7月31日まで
国内のコロナウィルスの感染者数増加を受けて、フィリピンのドゥテルテ大統領は、メトロマニラの「一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)」を再度延長し7月31日までとすることに決めました。一方で、最も厳しいロックダウンが実施されていたセブ市は、「修正を加えた強化されたコミュニティ隔離措置(MECQ)」へと引き下げられます。
■メトロマニラはGCQ継続
大統領府のハリー・ロケ報道官は、2020年7月15日(水)、ドゥテルテ大統領が、Covid-19対策の省庁横断タスクフォースおよびフィリピン大学の専門家との長時間にわたる協議の末、メトロマニラのGCQを継続することに「同意した」と発表しました。
ロケ報道官によると、ドゥテルテ大統領は当初、Covid-19感染のさらなる拡大を食い止めるべく、フィリピン大学の「メトロマニラを一段階厳しいMECQに戻す」案に同意していたと言います。
しかし、Covid-19対策のチーフ、カルリート・ガルベス氏とエドゥアルド・アニョ内務長官は、メトロマニラの各市長が健康に関する手順と隔離措置を厳しく実施することを約束していることに言及して、すでに6週間続いているGCQをこのまま据え置くように訴え、大統領は考えを変えたということです。
報道官は、コロナの感染が落ち着いているわけではないとして、2週間後に一段階厳しいMECQに戻すこともあり得ると話しています。
フランシスコ・ドゥケ保健相によると、フィリピンの倍加時間、つまり新規感染者数が2倍になるのに要する時間は、現在8日~12日間で、パンデミックの初期の2.5日と比べると大幅に改善しています。また、死亡者数の倍加時間についても改善がみられるとして、「中程度のリスク」に区分されているようです。
しかし、国内のCovid-19の感染者数の増加は続いています。関係機関は、検査能力の向上と、パンデミックの打撃を受けた経済を再開するために隔離措置を緩和した結果、人々の接触が増えたことによるものだと説明しています。
フィリピンの新規感染者数は10日連続で1,000人を超えており、その多くがメトロマニラとなっています。
7月15日現在、国内の感染者数は58,850人、うちほぼ半数にあたる29,015人がメトロマニラです。
一方で、回復者数は20,976人、死者は1,614人となっています。
■セブ市は1段階緩和のMECQ
セブ市は一方で、現在の「強化されたコミュニティ隔離措置(ECQ)」から一段階緩和された「修正を加えたコミュニティ隔離措置(MECQ)」が7月31日まで実施されます。
ドゥテルテ大統領は、省庁横断タスクフォースの提案を承諾した形になりました。MECQとなっているのはセブ市のみです。
セブ市では最も厳しいロックダウンにあたるECQが6月16日から7月15日まで実施されていました。
ロケ報道官は、制限の緩和はされるものの、住民が外出できるのは、生活必需品を買いに行く、または事業の再開が認められた業種で働く人が出勤する場合に限られると説明しています。
5人を超える集会は禁止され、基本的に外出自粛となります。
フィリピン大学と聖トマス大学の専門家は以前、セブ市の隔離措置が緩和されれば、7月31日までに感染者数は30,000人に達すると予想していました。
保健省のCovid-19追跡ウェブサイトによると、現在のセブ市の感染者数は6,200人となっています。
(出所:Inquirer Net (1)(2))
(トップ画像:Sandie Clarke on Unsplash )
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