[フィリピン] 賃金委員会、中部ビサヤ地方の最低賃金の引き上げを承認

2023/09/28


フィリピン労働雇用省は今月、セブを中心とする中部ビサヤ地方三者賃金生産性委員会(RTWPB)が民間施設労働者の最低賃金を33ペソ引き上げることを承認したと発表しました。



同省は発表の中で、「これにより、クラスAからCの最低賃金は420ペソから468ペソ(約1,092円から1,217円)の範囲となり、10人未満の農業および非農業事業所では415ペソから458ペソ(約1,079円から1,191円)の範囲となる」と述べています。



クラスAの地域の賃金は、非農業事業所では435ペソから468ペソ(約1,131円から1,217円)へ、農業および10人未満の非農業事業所では425ペソから458ペソ(約1,105円から1,191円)にそれぞれ引き上げられました。クラスAの地域に入るのは、カルカル市、セブ市、ダナオ市、ラプラプ市、マンダウエ市、ナガ市、コンポステラ市、コンソラシオン市、コルドバ市、リロアン市、ミングラニラ市、サンフェルナンド市です。



クラスBの地域の賃金は、非農業事業所では397ペソから430ペソ(約1,032円から1,118円)へ、農業および10人未満の非農業事業所では392ペソから425ペソ(約1,019円から1,105円)に引き上げられました。クラスBの地域に該当するのは、ベイス市、バヤワン市、ボゴ市、カンラオン市、ドゥマゲテ市、ギフルンガン市、タグビララン市、タリサイ市、タンジェイ市、トレド市です。



クラスCの地域の賃金は、非農業事業所では387ペソから420ペソ(約1,006円から1,092円)へ、農業および10人未満の非農業事業所では382ペソから415ペソ(約993円から1,079円)へ引き上げられました。クラスCには、中部ビサヤ地方でクラスAまたはクラスBに該当しない、すべての自治体が含まれます。



RTWPBによると、今回の賃上げで7.6%から8.6%賃金が引き上げられるということで、中部ビサヤ地方の最低賃金労働者346,946人が恩恵を受けると予想されており、13ヶ月目の給与、勤続奨励休暇、社会保障システム(SSS)、医療保険(PhilHealth)、住宅ローン補助制度(Pag-IBIG)といった社会保障給付など、賃金関連給付が23%増加するということです。



また、「賃金体系の歪みの是正から生じる企業レベルでの上方修正」により、間接的に39万9572人のフルタイムの賃金・給与労働者にも恩恵があると賃金委員会は見ています。



今回の賃金に関する命令は、9月12日に承認されました。公布は9月15日、発効は10月1日となっています。



中部ビサヤ地方で前回日給の引き上げがあったのは、2022年6月14日です。その際には、一律31ペソの引き上げが命じられました。



9月に入って、カラバルソン(カヴィテ、ラグーナ、バタンガス、ケソン、リサール)地域のRTWPBも同様に、対象事業所のセクターに応じて35ペソから50ペソ(約91円から130円)の最低賃金の引き上げを承認しています。


*1PHP=2.6円(本記事執筆時点)



(出所:CNN Philippines

(画像:UnsplashのMari Gimenezが撮影した写真)