[マレーシア] 2020年H1:オーバーハング状態のレジデンシャル200億リンギット

国家不動産情報センター(NAPIC)が2020年9月22日に発表したデータによると、2020年前半期のレジデンシャル物件のオーバーハングは、2019年末のオーバーハングユニット数から3%増の32,000戸、200億リンギット相当(約5,064億円)となりました。

[マレーシア] 2020年H1:オーバーハング状態のレジデンシャル200億リンギット


国家不動産情報センター(NAPIC)が2020年9月22日に発表したデータによると、2020年前半期のレジデンシャル物件のオーバーハングは、2019年末のオーバーハングユニット数から3%増の32,000戸、200億リンギット相当(約5,064億円)となりました。


モハメド・シャハル・アブドゥラ財務副大臣は、レジデンシャル物件のプライマリー市場は、新築レジデンシャル販売開始がたった13,000戸しかなかったことからも、その影響が感じられると述べています。


不動産市場全体としては、マレーシア経済が後退局面に入ったことと合わせて、2020年前半期の取引量、取引額ともに前年同期比で減少しました。


2020年前半期の取引量は、前年同期の160,165戸から28減の115,000戸、取引額は、前年同期の685.3億リンギット(約1.7兆円)から32%減の460億リンギット(約1.2兆円)となりました。


不動産のレジデンシャル、商業、工業、農業、開発用地といった部門別では、それぞれ25%~37%ほど減少しています。


モハメド・シャハル副大臣は、レジデンシャル部門が市場をリードして、取引量全体の65%を占めたとも発表しています。


副大臣は、デベロッパーおよび当局に対して、需要に合わせたレジデンシャル物件を提供し、需要と供給のミスマッチを最小限に抑えるため、不動産オーバーハングのデータを検討して新規開発プロジェクトを計画するとともに、ロケーションに合わせた適切なレジデンシャル価格を設定するように呼びかけました。


マレーシアの住宅価格インデックスは、2020年第2四半期198.3ポイントに達し、成長率は前年同期比で0.4%、一方で第1四半期は1.9%でした。


▼マレーシア住宅価格インデックス(出所:NAPIC)


副大臣はこれについて、住宅価格の継続的な持続可能性を示すポジティブな値だとして、住宅所有者に利益があるだけでなく、国の銀行セクターの安定性を確保するものであるとコメントしています。


一方で、住宅・地方政府省のイスマイル・アブドゥル・ムタリブ副大臣は、1,800万リンギット(約4.5億円)以上で販売されている127,604戸のうち、29,698戸の完成済み住宅が、2020年第1四半期の時点で売れ残りとなっているとレポートしています。


イスマイル副大臣は、国家不動産情報センター(NAPIC)のデータに言及し、2019年第4四半期の売れ残り物件30,664戸と比べて減っていると話しています。


住宅・地方政府省は、国内の住宅管理の実像をつかむために、住宅データ分析調査を行っています。


調査は、需要と供給を含む、不動産データ収集センタープラットフォームの開発のインプットデータとして利用され、中央政府および州政府レベルでの意思決定に使われるだけでなく、より包括的な国家の住宅政策・計画の提供をするうえで使われるということです。


政府は、住宅統合管理システム(Housing Integrated Management System (HIMS))を開発しています。1966年住宅開発法(Housing Development (Control and Licensing)Act 1966)に基づく事項や民間住宅開発情報のアップデートのためのワンストップセンターとなることが期待されています。


システムは2021年4月までに稼働準備が整う予定となっています。


(出所:New Straits TimesNAPIC

(トップ画像:Muhammad Faiz Zulkeflee on Unsplash)