2022/05/23
ペナンの30億リンギットプロジェクト「ストレーツシティ(Straits City)」のマスタープランが発表されました。シンガポール証券取引所に上場するザ・ストレーツ・トレーディング社(The Straits Trading Co Ltd)とマレーシア・スメルティング社(Malaysia Smelting Corp Bhd)が開発する旗艦プロジェクトです。
ストレーツシティは、バターワースの海沿いのコアビジネス街に開発された、16.19ヘクタールの複合用途開発です。レジデンシャル、リテール、ホテル、商業施設が入ります。
MSCのグループ最高執行責任者(CEO)パトリック・ヨン氏によると、同社は、開発エリアの土地のうち5.58ヘクタールを所有しており、そこには同社の古いスズ精錬所があるということです。
「私たちは移転の最中ですが、特にCovid-19のせいで時間がかかっています。2年間を無駄にしました。今は清掃作業を行っています。」と、ストレーツシティ
ストレーツ・トレーディングは、世界第3位の総合スズ製造者であるMSCの52%の株式を保有しています。
ストレーツシティは、ペナンのスマートかつサスティナブルな総合開発のアイコンになることを目標に2038年の完成を目指します。
ストレーツ・デベロップメンツ社(CEO of Straits Developments Pte Ltd)のエリック・テン氏は、「私たちの企画にもあるように、総開発費(GDV)としては30億リンギットあたりを見ていますが、数字を精査しているところです。特に2年間の活動制限令があったあとですから。」と述べています。
開発の第1期には、23階建ての4つ星ホテル(総賃貸可能スペース3,885.48平米)が含まれています。第1期の総工費は2億5,000万リンギットです。
ホテルの客室数は343室で、リテールフロア、MICEとよばれる多くの集客が見込まれ、経済効果の大きいビジネス関連イベントのための施設があるということです。
第1期のオープンは2023年で、ホテル運営者の選定は、今年第3四半期には終える予定だと、テン社長は述べています。運営者の選考には、大手の世界的なホテル事業者が数社残っているということです。
第1期の建設が完了したらすぐに、リテール、ビジネス、レジデンシャルビルを含む第2期の工事が開始されます。また、AIによるセキュリティシステムやIoTソリューションなど、スマート技術が使われ、ストレーツシティのクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)の向上に貢献するようです。
自動車の使用を制限し、歩きやすさを向上すべく、ストレーツシティには、敷地内の各所を接続する歩道橋や歩道、サイクリング道などグリーンな要素が整備されます。
ストレーツシティの位置は、1980年代にストレーツ・トレーディングが開発したタマン・セラット(Taman Selat)の隣です。
マレーシアがバターワースとセベラン・ペライの「大バターワース圏」の一大構想に続く、タイムリーな開発です。
州政府のビジョン2030年計画では、2030年までに、バターワースの人口を、州の総人口の55%にあたる120万人までに増やす計画です。
(出所:New Straits Times)
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