2021/07/12
[フィリピン] グリーンビル認証BERDEの第4版リリース
フィリピン・グリーン・ビルディング・カウンシル(PHILGBC)は、国内のグリーンビル格付けシステムであるBERDEを更新し、健康およびウェルビーイング(屋内環境品質に置き換え)、コミュニティ・エンゲージメント、ビジネス機会を含め、核となる枠組みのカテゴリー数を9から11に増やしました。
PHILGBCのシニアスタッフ、チェスター・C・デラ・クルス氏は、「すべてのクレジットの意図を明確にし、プロジェクトがどのように様々な要件を満たすべきかについてのガイダンスを改良することで改善を行いました。」とオンラインニュースBusiness Worldの取材に対してメールで回答しています。
2021年6月22日にスタートした今回のBERDE第4版は、4月に合意形成プロセスを経て、エネルギー省の2020年版建物の省エネデザインのためのガイドライン( Guidelines for Energy Conserving Design of Buildings)を織り込んでいます。
パンデミックの期間も、グリーンビルプロジェクトのBERDE登録・認証があったということで、マニラとダバオのプロジェクトが1件ずつ、セブが3件となっており、すべて今年に入って登録がありました。
ダバオ市のダモサ・ダイアモンド・タワー(Damosa Diamond Tower)は、建設中のオフィスビルで、BERDE認証の4~5つ星を狙っています。セブのレジデンシャルビル2棟と複合用途ビル1棟、そしてマニラの倉庫ビルは、いまだ設計フェーズです。
BERDE認証を取ろうとするプロジェクトが増えていることは、建設工事が再び活発になろうとしている良い兆しだとデラ・クルス氏は述べています。BERDEの登録および認証ステージにあるプロジェクトは69件あり、登録済みのプロジェクトをすべて合わせると、総床面積は280万平米を超えるということです。
2020年のアジア開発銀行のレポートの中で、エネルギー省によると、ビルのエネルギー消費は、国全体の電力消費量の約15~20%を占めるということです。ビル内の効率を向上することでエネルギーロスを減らせば、グリーンハウスガス排出とエネルギー料金を削減でき、経済はもちろん環境上の恩恵も受けることができます。
国内で最初に認証を受けたグリーンプロジェクトは、タギッグ市のネオ・コレクティブで、オッペンハイム・アーキテクチャ+デザインのグリーン建築家チャド・オッペンハイムが設計し、2011年2月に立ち上がりました。その1番目のタワーのグリーンな特徴は、サンシェードとガラスのカーテンウォールを組み合わせたものです。これにより、太陽熱が入り込むのを最小限に抑えつつ、自然光を最適化できます。Six/NEOのファサードは、PHILGBCによると、国内の商業ビルのエネルギー消費で最も費用がかさむ空調コストを削減しています。
(画像:Photo by Greg Rosenke on Unsplash )
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