[フィリピン] コロナの衝撃を和らげるため建設ブームに期待

フィリピンは、コロナの影響を直に受けた経済を立て直すため、1,600億USドル(約17兆円)のインフラ計画に期待を寄せています。

[フィリピン] コロナの衝撃を和らげるため建設ブームに期待

コロナウィルスの流行で、空港や道路はガラガラとなりましたが、フィリピンはまだまだ建設の手を止めていません。コロナの影響を直に受けた経済を立て直すため、1,600億USドル(約17兆円)のインフラ計画が頼みの綱です。


ロドリゴ・ドゥテルテ大統領の主要プロジェクトのアドバイザーを務めるヴィンス・ディゾン長官は、インフラのための大規模資金調達を含む、景気刺激策パッケージの準備が進んでいると話しています。


政府は、優先順位が高いとして挙げていた4兆ペソ(約8.5兆円)相当のプロジェクトを見直し、経済への影響力が高く、効果がすぐに出そうなものを洗い出しているとディゾン長官は述べています。


ディゾン長官は、経済の立て直しが喫緊の課題だとして、ニュー・ノーマル(新常態)へ移行するにあたって、インフラがカギとなると話しました。


Covid-19感染拡大抑止策として政府がロックダウンを課したことで、フィリピンの2020年第1四半期の経済成長率が前年同期比で-0.2%となり、1998年以来のマイナス成長となったこともあり、経済関係者は建設計画を加速させようとしています。


フィリピン中央銀行(BSP)も、政策金利や銀行の準備金比率の引き下げを行い、率先して経済の活性化に向けた対策を講じてきました。ベンジャミン・ディオクノ総裁は最近、これらの対策が経済に十分な余裕を持たせたとして、いつでも中止できる状態であることを示唆しています。


フィリピン・アイランド銀行の主席エコノミスト、エミリオ・ネリ氏は、インフラ計画の推進は、2021年の景気回復を加速させることにはなるが、今年それなりの後退を防ぐことはできないとしています。「今年後半期にフル稼働状態に戻る可能性は、現時点ではかなり低いでしょう。」


しかし、このインフラ計画にも課題があります。フィリピンのインフラ計画の融資を行う日本や中国といった国々もまた、コロナの影響を受けて景気後退に直面しているからです。


ディゾン氏はこれに対し、「これらの国々や多国籍機関が、ドゥテルテ大統領の計画を見捨てることはない。」と自信を見せています。「これらの国々や機関は、フィリピン経済の安定性を信じていますし、フィリピンの支払い能力もとても高いのです。」


政府は、ドゥテルテ大統領の任期が終わる2022年までに、政府は主要100プロジェクトを開始する意気込みです。


インフラ計画に関連する企業には、マニラ北部に7,360億ペソ(約15.5兆円)の空港建設を計画しているサン・ミゲル社、フィリピン中部のモノレールを提案したウデンナ社、ニノイ・アキノ国際空港のアップグレードを行う民間企業から構成されるNAIAコンソーシアムなどがあります。


ディゾン氏は、今回のコロナ流行で、フィリピンは医療、デジタル関連のインフラが覆いに必要であることが明らかになったとして、今月公表されることになっている見直し後のインフラリストに含める予定であると話しています。


「民間の協力が必要です。官民一緒になって、インフラプログラムを機能せさせるような方法を探さなくてはなりません。」

(出所:Straits Times

(トップ画像:Robin Kutesa on Unsplash)