[フィリピン] ホリデーシーズンを前にホテル稼働率上昇の予測

2023/09/18


フィリピンの業界団体によると、ホリデーシーズンを前に消費者支出が増加し、ホテル稼働率も上昇すると見られています。



フィリピンホテル販売マーケティング協会(HSMA)のプレジデント、ロレス・G.ソー氏は、「第4四半期についてはかなり自信があります。人々はクリスマスにお金を使うのが好きですから。世界中のお金をすべて使えるというわけでなくとも、1泊くらいはホテルに滞在するはずです。」と述べています。



ロレス氏によると、昨年の平均稼働率は82%だったということで、フィリピンへの渡航が解禁されたことで、今年はさらに上昇が見込まれると自信を見せています。



ロレス氏は、メガワールド・ホテルズ&リゾーツ(Megaword Hotels and Resorts)の販売マーケティング部門のエリアディレクターでもあり、現在のホテル稼働率は、パンデミック前と比較して改善したと述べています。



ホテル宿泊者のうち、8割が国内旅行者、2割が外国人旅行者だということです。



「パンデミック前の稼働率は約65%から75%で推移していました。今年これまでに当社の平均稼働率は、72%から78%で推移しています。良い面といえば、2019年と比較して、平均率が高いということです。平均稼働率が上がれば上がるほど、収益も上がります。」



「平均稼働率が約8~10%高いので、自動的に収益面に与えるインパクトも大きくなります。」



2023年、観光省は、昨年の外国人観光客265万人よりも多い、480万人を目標にしています。



「1月から3月の滞在日数は1から2日でしたが、現在は3.2から3.5日に増えており、延びて来ています。」



HSMAは、パサイ市のマニラ・マリオット・ホテルにて10月12日に初めてホスピタル・サミットを開催することを発表しました。HSMAの会員だけでなく、非会員も参加できるということです。



サミットでは、ホスピタリティ業界の回復、フィリピンのホテル業界の競争力の強化、デジタル時代の消費者行動やブランドマネジメントといったトピックが扱われるということです。
HSMAは、1979年に設立され、ホテルの販売およびマーケテイングリーダーを代表する団体です。




総合不動産サービス会社コリアーズ・フィリピンは、国内外の観光客が増え続けているということは、フィリピンのレジャー部門の回復が順調に進んでいることを示していると述べています。空港の建設や近代化、メトロマニラ内外のホテルやMICE(企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議 (Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event))施設の新規開発がさらなるセクターの促進に繋がるだろうと述べています。デベロッパー各社に対して、対面のイベントの増加による需要をとらえるべく、MICE施設の新設を進めるように提言しています。




(出所:Business World OnlineColliers

(画像:UnsplashのJules Bassoleilが撮影した写真 )