2023/05/25
フィリピン予算管理局(DBM)によると、2022年、政府のインフラ支出は、主要な交通・道路プロジェクトの迅速な支出を背景に1兆ペソ(約2.5兆円)に達し、計画された割り当てを事実上超過しました。
DBMの最新の国政支出実績報告書によると、国のインフラ支出およびその他の資本支出は、2021年の8,951億ペソ(約2.2兆円)に比べ、昨年は13.4%増の1兆200億ペソ(約2.5兆円)でした。これは、昨年の政府支出額全体の約20%を占めました。
対計画では、公共事業・高速道路省(DPWH)と運輸省(DOTr)の支出を早めたことにより、9,793億ペソ(約2.4億円)の計画に対して360億円(約895億円、3.7%)上回りました。
昨年のインフラ支出は、フィリピンの国内総生産(GDP)の5.8%に相当します。これは2021年と同じ水準でしたが、政府が2022年に設定していた目標の5.5%を上回りました。
インフラおよびその他の資本支出の拡大について、DBMは、繰越プロジェクトの実施と未払金の支払いが迅速に行われる中、DPWHの支出が増加したためであると説明しています。DPWHは、ボトルネックの解消と支出目標の達成を確実にするため、プロジェクトの実施と書類の処理を整流化した方策を採用しました。
同様に、マロロス-クラーク鉄道、マニラ首都圏地下鉄、南北通勤鉄道プロジェクトといった、DOTrの海外支援鉄道輸送プロジェクトのために開発パートナーが行った直接支払いも増加に起因していると説明しています。
さらに、国防総省のフィリピン軍近代化計画(Armed Forces of the Philippines Modernization Program)に関するさまざまなプロジェクト関連の資本支出も増加に拍車をかけました。
今年度のインフラ支出は、マルコス政権の中期財政枠組みの目標である5〜6%に合わせて、GDPの5%以上となるよう計画されています。
アメナ・パンガンダマン予算局長は、物理的、社会的、デジタル、そしてグリーンなインフラ投資と、官民パートナーシップの活用に重点を置き、国のインフラギャップを埋めていくと述べました。
今年の予算では、道路プロジェクトに4,790億ペソ(約1.2兆円)、洪水防止インフラに2,830億ペソ(約7,033億円)が充てられます。また、政府は、地域インフラ整備に1,640億ペソ(約4,076億円)、建築物に480億ペソ(約1,193億円)、鉄道に400億ペソ(約994億円)を支出する予定です。
一方、2022年の政府支出全体は記録的な5兆1600億ペソ(約12.8兆円)に達し、前年比10.4%増となりました。
(出所:Philstar)
(画像:JL Merilles (@jl_merilles)が撮影)
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